
森の病院のはりねずみ先生のもとには、いろいろな患者さんがやってきます。最近、毎日のようにどこかをケガしてはやって来るさるくん。いったいどうして、こんなにケガをしてしまうのでしょうか?
ある時は木から飛び降りておしりをうってしまったり、ある時は石を足に落としてしまったり。はりねずみ先生が手当てをしながら話を聞いてみると、さるくんは一冊の本を取り出します。
「あのね、 せんせい…」
主人公は空を飛べて、力持ちで、すばやくて、みんなが困っていると助けてくれるかっこいいヒーロー。さるくんはヒーローに憧れて、ひとり特訓を重ねていたのです。でも、どうがんばっても空を飛ぶことはできないし、重いものを持つこともすばやく走ることも得意ではありません。さるくんは、だんだんと自信をなくしていきます。
そんなある日、大きな木の下に森のみんなが集まっています。どうやら高い木の枝の先でこねこが降りられなくなってしまったようです。さるくんは……。
丁寧にあたたかく描かれる絵が人気の絵本作家ふくざわゆみこさんの作品の中でも、そのキャラクターの包容力と愛らしさが際立っている「はりねずみのおいしゃさん」シリーズの第三弾。
誰かを助けたい、かっこいいヒーローになりたいと奮闘するさるくん。誰もがその純粋でまっすぐな気持ちを否定したり笑ったりせず、さるくん自ら得意なこと、役に立てることを見つけていく様子に、子どもたちもきっと嬉しい気持ちになっていくのでしょう。
はりねずみ先生の意外な弱点も明らかになり……!? このシリーズ、ますます好きになってしまいそうですね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)

「ぼく、ヒーローに なりたい。いつか だれかを ピンチから たすけてあげるんだ」 ふくざわゆみこが描く「はりねずみのおいしゃさん」シリーズ第三弾。
・『はりねずみのおいしゃさん』『はりねずみのおいしゃさんとおばけのこ』に続く、人気シリーズ第三弾。 ・ヒーローになりたいけれど、失敗ばかりのさるくんの持ち前の「発想力」と、だれかをたすけたい!という「こころざし」がきらりと光るお話です。 ・さるくんの奮闘を通して、読者の子どもたちが、自分もまわりの友だちも、それぞれの素敵なところに気づけるような心温まる作品。
*ふくざわさんの数ある著作のなかでも、キャラクターの包容力と愛らしさが際立っているシリーズ。世代を問わず楽しんでいただきたいです。
はりねずみ先生の病院に、毎日どこかをけがをしてやってくる、さるくん。一体どうしてこんなにけがをしてしまうんでしょう? どうやらヒーローになりたくて、特訓をしているようですが…。ヒーローになりたいけれど、失敗ばかりのさるくんの持ち前の「発想力」と、だれかをたすけたい!というまっすぐな思いがきらりと光るお話です。丁寧に描き込まれた、温もり溢れる絵をたっぷりと味わってください。

ヒーローに憧れているさるくんは、毎日色々なことに挑戦するから、怪我が絶えません。
今日もはりねずみ先生に治療をしてもらいます。
なんとも微笑ましい設定で、頬が緩みます。
ただ憧れているだけではなくちゃんと行動に表しているところが、頼もしいです。
最後には子猫だけではなくはりねずみ先生も助けることができて、さるくんはちゃんとヒーローになれましたね。
感情移入しやすい内容なので、読み聞かせしたら喜ばれそうです。
(めむたんさん 40代・ママ 男の子22歳)
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