有名な「うらしまたろう」のお話ですが、竜宮城の中に四季の窓が描かれているのが特に印象に残りました。
四季の様子、そして何より海の底や竜宮城の描写が美しく、幻想的です。その夢か幻かという世界観が見事に描かれていると思います。
絵本というのは不思議なもので、同じ文章であっても、描かれる挿絵によって、まったく異なる作品になることがあります。
この「うらしまたろう」は、現実世界に戻るとすでに三百年も経っていたというハッピーエンドには終わらない結末が待っており、挿絵もそれに応じた儚さを感じる絵になっていると思いました。
おまけの「てんぐのかくれみの」は、うって変わって面白さに富んだお話で、「うらしまたろう」の後に読むのにちょうどよいと思います。