世界26か国の食べものを紹介した、楽しい大判絵本!
吉田尚令さんの絵本『このほしのこども』の原画展が、群馬県・前橋市のフリッツ・アートセンターで開催されます。世界中のこどもたちが、なにごともないおだやかな毎日をすごせるよう願って描かれた絵本の原画に加え、今回はパレスチナの写真家、アメル・ナーセルさんの「ガザ.パレスチナ」写真展も同時開催。過酷な状況にさらされているガザの今を、真っ直ぐに写し撮った作品が並んでいます。響きあうふたつの展示。
この春、ぜひご覧になって、世界の平和について考えるお時間をすごしていただけたら幸いです。
期間:3月15日(土)〜5月6日(火・振休)
会場:フリッツ・アートセンター
群馬県前橋市敷島町240-28(敷島公園内)
● TEL: 027-235-8989
● 休館日:火曜日
● 営業時間:11:00〜18:00
● 入場料:無料
● 詳しくは→フリッツ・アートセンター http://theplace1985.com/
みどころ
この世界のあちこちで、あまりにもひどいことばかりが起きている。誰がなぜこんなことをするの? 何をしたというの?
家を失い、家族を失い、がれきの中で茫然と立ちすくみ、泣き叫ぶ。私にできることがあるだろうか。
けれど遠い国の子も、隣にいる子も、私と同じ「この ほしの こどもたち」。同じ空を見あげ、眠れない夜を過ごしている。そうだよ、小さな手を取りあって暗闇をこえていこう。ぼくらが友だちになって、楽しい世界を想像し、歩きだそう。新しい朝のために、好きな場所へ行くために、幸せに生きられる世界をめざして……。
数々の心に残る絵本作品を生み出されてきた吉田尚令さんが、初めて作絵を両方手がけられたのがこの絵本。今現在続く悲惨な戦争の状況を憂い、「せめて絵本のなかだけでも子どもたちを楽しい世界へつれていきたい」という強い願いが込められた絵と言葉は、読む人の心を強く揺さぶります。
限られた場所で生き、明日を夢見ることもできない。それは決してその子たちの決められた運命ではないのです。みんなと同じようにおしゃべりをし、想像を楽しみ、好きな時間を穏やかな表情で過ごす絵本の中の子どもたちを見ながら、私たちが平和を目指すことをあきらめてはいけないのだと、改めて心に誓うのです。