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ふしぎな はこ

ふしぎな はこ(評論社)

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日・中・韓平和絵本 へいわって どんなこと?

日・中・韓平和絵本 へいわって どんなこと?(童心社)

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子ども達にはこの作品をどんな風楽しんでほしい?

─── 出来上がってみて、子ども達にはどんな風に楽しんでもらいたいですか?

コヨセ:「こういう内容のものは好きなように楽しんでくれたらそれでいい、私が言葉にする必要が全くないんじゃないかと思ってます。
以前、ある写真を見せてもらったことがあるんです。男の子が、こたつの上に『おたすけこびと』を広げて座ってテレビ見ている写真、それから今度は腹ばいになってその下に『おたすけこびとのクリスマス』が広げてあるという写真。どちらも目線はテレビなんですけど、それがすごくいい写真なんです。絵本の楽しみ方の景色としてね。それでいいんじゃなないかな、その子にしか楽しめない楽しみ方があっていいんじゃないかなって思いますね。」

その男の子は、まず朝起きると『おたすけ〜』を抱えて、ごはんを食べるにも何をするにも取りあえず持って行動するそうなんです。「おたすけ〜」は愛されているんですね・・・。

─── それでは、絵本ナビ読者である大人の方に向けてこの作品の魅力を語るとすれば?

作品の魅力 なかがわ:「ありふれた言い方かもしれませんが・・・やっぱり想像力なんでしょうね。子ども達が各シーンの中で起きている色んなドラマを想像できるんですよね。例えばこのシーン。

ある小さな男の子がね、このシーンを開いてじっと見ながら恍惚とした表情でため息をつくんですって!「ほお〜」って(笑)。多分、彼には色んなことが想像できちゃうのでしょうね。単純に絵として見ると、もっと迫力あるページなんかが他にもあるんだけれど、このシーンには隙間がある。こどもがいっぱい想像できる隙間があるんです。もし、自分がこびとだったら・・・なんて、子どもたちの中ではすごい迫力で場面がせまっているのかもしれないですね。」
コヨセ:「このシーンは、全てを俯瞰(ふかん)しているんですよね。玄関先があって、小さい車がいて、小さなこびと達がいて、大きな犬がいて。そこが何が起こるのか。それを上から見下ろして。想像は尽きないかもしれませんね。」

初めての絵本と今回の気持ちの変化

最後に『おたすけこびと』が絵本作品デビュー作、「おたすけこびとのクリスマス」が2作目となったコヨセさんにその心境などをお伺いしてみました。

─── 前作『おたすけこびと』が初めて手がけられた絵本だったコヨセさん、新作が出るまでに気持ちの変化などは何かございましたか?

コヨセ:「本当の事を言うと、2冊目は出ないと思っていたんです。1冊目のアイデアが秀逸すぎて。単純なことだけどスゴイ!と思っていて。こんなすごいものが2回はできないだろうなと思っていたんですよね。だから今回は、一作目を超えるものが出来るのかなぁというプレッシャーというのが結構ありました。
でも、出来上がってみると意外と好感触でほっとしているというのが本心です。読んでいる人がどう受け取るかというのは、想像できない部分もありますが、この作品を買ってくれるというのが僕の中では一つの答えとして受け取っています。そういう意味では、今はほっとしていますね。」

─── 子ども達の反応やレビューなどというのは未体験だったと思うのです。でも絵本というのは、そういう反応も含めて出来上がっていくんですよね。そういう意味では今回絵本が仕上がってからの気持ちも全然違ったのではないでしょうか?

コヨセ:「それはありますね。100%違いました。『おたすけこびと』の時は描き終わって編集の方に絵を渡した時点で終わった〜と思ったんですが、今回は渡した時点で始まったという感覚でしたね。さぁどうする、どうなる、と。」

そうです、絵本ナビでの「おたすけこびとのクリスマス」はまさにこれからがスタートですね!
コヨセさんは本当に皆さんのレビューを楽しみにしてくれているんです。この絵本がより多くの子ども達に楽しんでもらえるように、皆さんで盛り上げていきましょうね。

豪華なおまけ画像! 

著者紹介コーナー 『おたすけこびと』を持っていらっしゃる方は気になっている方も多いかと思うのですが、著者紹介コーナーのお写真がとってもユニーク!

制作時、なかがわさんのレシピをもとにコヨセさんが編集チームと共に徳間書店さんの中でケーキを作ったそうなのです。それがなぜか「ふくらまない!」。でも何とか作ったんだという証拠写真として撮られたのがコヨセさんのお写真。それを聞いたなかがわさんがわたしもつくるわ!と言い、「同じレシピでつくってふくらみました!」とかなり得意気顔なのがなかがわさんのお写真。エピソードを聞けば聞くほど笑ってしまいます。
「まぁ、環境、道具が悪かったんですよね。」なんて、目の前で編集の方にまた慰められているコヨセさんが更に可笑しいのです。

じゃあ2巻目はどうしよう、という話になって。絵が描き終わって気が大きくなったコヨセさんが「じゃあ僕つくります!」と言って作り始めて完成したのがこちらの写真。

なかがわちひろさん&コヨセ・ジュンジさん
今回の撮影は徳間書店さんのエレベーターホール!

なかがわちひろさん&コヨセ・ジュンジさん
背景もその場でコヨセさんが描いております。
「これ真夏だったんですよね・・・」(なかがわさん)

著者紹介ページなのに、顔がほとんど隠れちゃってますね?
なかがわ:「これは意味が深いんです。わたしがサンタ、コヨセさんはよく働くトナカイ」
コヨセ:「あー!そうだったんだ」
なかがわ:「知らなかったの?」

なかがわちひろさん&コヨセ・ジュンジさん
段々こちらも、この絶妙の掛け合いがクセになってきてしまってます(笑)。

最後に記念写真をぱちり。
記念写真 記念写真

イソザキも一緒に。なぜかポーズまで付けられて。すごい盛り上がっています。



お二人とも楽しいお時間をどうもありがとうございました。
この取材を通して、「おたすけこびと」という作品が作者にも出版社にも本当に愛されているという事がよーく伝わってきました!


ちなみに次回作は・・・気長にお待ちくださいとのことでした。

★コヨセ・ジュンジさんが絵本ナビ読者の為に素敵な直筆メッセージを描いてくださいました!
直筆メッセージ

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絵本ナビ編集長『はじめての絵本 赤ちゃんから大人まで』2月24日発売!

コヨセ・ジュンジ

  • 1949年生まれ。福岡県出身。セツ・モードセミナー卒。雑誌「アン・アン」「セサミ」「BMWバイクス」などでイラストレーションを描く一方、単行本の装丁や表紙画を手がけ、児童書の仕事に『家出の日』(徳間書店)の挿絵がある。「おたすけこびと」が初の絵本作品。

なかがわ ちひろ

  • 翻訳家として『ふしぎをのせたアリエル号』『すてきなあまやどり』(徳間書店)『魔女のこねこゴブリーノ』(福音館書店)『せかいでいちばんつよい国』(光村教育図書)など多くの訳書を手がける一方、創作絵本や童話に『のはらひめ』『きょうりゅうのたまご』『たこのななちゃん』(徳間書店)、『カッパのぬけがら』『しらぎくさんのどんぐりパン』日本絵本賞読者賞を受賞した『天使のかいかた』(理論社)、『おじいちゃんちでおとまり』(ポプラ社)などがある。


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