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きょうりゅうのわかっていること・わかっていないこと

きょうりゅうのわかっていること・わかっていないこと(小学館集英社プロダクション)

「わからない」って楽しい!国立科学博物館監修の恐竜絵本!

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ぷっくり ぽっこり

ぷっくり ぽっこり(偕成社)

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絵本ナビホーム  >  スペシャルコンテンツ  >  インタビュー  >  岩田明子さん

難産の上で生まれた2作目

─── すごい数のラフですね!しかもどれもおはなしの展開が違う!このラフの段階ではどんなやり取りが行われていたんですか?

岩田明子さん 岩:最初のラフでは花火を食べちゃったりしたんです。そうしたらTさんが…

T:「食べ物を食べた方が良いんじゃないですか?」

岩:それから、ビールを飲んで苦くて角砂糖を食べるという展開も考えました。それには…

T:「ビールはちょっと…。子どもが食べられるものにしましょう」

岩:あとソフトクリームになって、朝になって溶けて消えちゃうということも考えたんですが。

T:ソフトクリームは子どもも大好きだし、良いなって思ったんです。でも、溶けちゃうのが前向きな終わり方じゃないかなぁって思って。「溶けるなら積極的に溶けた方が…」ってお伝えしました。

岩:も〜、近所のスーパーをぐるぐるぐるぐる歩き回って…(笑)。子どもが好きなものって何だろうって探し続けました。

T:その頃ですね、「ばけたくんをおみせ屋さんの中にいる設定にしよう!」って決めたのは。

岩:そうしたらフッと軽くなったんです。今までは、食べ物という広いくくりで考えていたんですが、お店の中って決まった途端、たい焼き、ブドウ、梅干、ジュース、ソフトクリーム、惣菜も売っているから、カレーも入れよう…と、美味しそうなもの、絵にしたら面白そうなものがスーパーの棚からグッと目に飛び込んできました。

─── タイトルも「ぞくっ」から「おみせの巻」に変わっていますね。食べ物が決まった後はスムーズに進んだのでしょうか?

T:変身するものが固まってきたので、次は順番を決めました。 最初はストレートにブドウ、それからたい焼き、梅干で一回すっぱくなって、甘〜いソフトクリーム…ページをめくるたびにどんどん面白くなっていかなければ盛り上がりに欠けるので、流れを考えるのも大変でしたね。そして、最後まで悩んでいたのはラストの終わり方ですよね。

岩:はい。順番が決まってからもしばらくは、朝になって消えていくっていう案だったんです。 でも、もっとスピード感があって、前向きな終り方にしたいですよね…って話していて。
前作は「ガタン」って音がして、「いけない!消えなきゃ!」って消えたので、今回もその展開を残して、「パチン!」と明るくなって見つかりそうになる、だから消える…という流れで決定しました。

─── この見つかってから消えるまでの間が、本当にスピーディでいて「なるほど!」と納得する終り方なんですよね。 そして、なんと言っても、美味しそうな食べ物達!おなかが鳴っちゃいそうなくらい魅力的な絵です!

岩:私も描いているときに、何度かおなかが鳴っちゃいました(笑)。これ全部、実物を見ながら描いてるんですよ。

─── 全部ですか?

岩:はい。たい焼きもいくらも買いました。
大変だったのはソフトクリーム!描いているうちにだんだん溶けてきちゃって…(笑)。
冷凍庫に出し入れしながら描きました。ソフトクリームってお店によって巻き方が違うんですよ。
ばけたくんは右巻きと左巻きのソフトクリームになるので、描いたソフトクリームを反転させて、逆巻きを描いたりしたんですが、だんだんどこを描いているか分からなくなっちゃったりして、焦りました…。
カレーも実際に作りましたね。
でも、ルーのパッケージの写真が一番きれいだったので、絵はそれを見て描きました(笑)。

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岩田明子

  • 1967年、東京生まれ。1991年、武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科を卒業。2004年、子どもの本専門店「メリーゴーランド」(三重県四日市市)主催の「絵本塾」に参加。

作品紹介

ばけばけばけばけ ばけたくん おみせの巻
作・絵:岩田明子
出版社:大日本図書
ばけばけばけばけ ばけたくん
作・絵:岩田明子
出版社:大日本図書
とんねる とんねる
作・絵:岩田明子
出版社:大日本図書


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