「にょろべえさん、たいへんよ! にしのはたけの おじぞうさんの まえに、 みみずもじがあったわ!」
暑い、暑いある日のこと、東の畑でせっせと働くミミズのにょろべえたちのもとへ西の畑からSOS! 「たすけて」と書かれた「みみずもじ」があるとチョウチョさんたちが知らせてくれます。 「みみずもじ」とは、ミミズが体で作る文字のこと。 暑い日差しの中、自分の身体をさらして作るミミズ文字はよほど困った時にしか使わないものなのです。きっと、西の畑に住んでいるにょろべえの友だち、にょろぞうたちに何かあったに違いありません!にょろべえたちは、仲間を集めてにょろぞうたちを助けに向かいました。ようやく西の畑に到着して事情を聞けば、じいさんが怪我をして畑仕事ができなくなってしまい、土はカラカラ、野菜も枯れてしまったというではありませんか。にょろべえたちは、早速にょろぞうたちを助けるためにひと肌(?)ぬぐのですが・・・。
ほっかむりをした愛嬌たっぷりのミミズたちと畑仕事をするおじさんの笑顔に美味しそうな真っ赤なトマトやナスたち。花や野菜を育てること、そしてその土を栄養たっぷりに耕してくれるミミズがとても身近に感じられる絵本です。 ♪つちをたべて、うんうん、うんこ いいつち つくるぞ うんうん うんこ! そういってモグモグと土を食べながら懸命に働いてくれるにょろべえたちが、わたしたちのベランダの植木鉢やお庭にもいるかもしれませんね。
忘れちゃいけないもう一つのみどころは、お天気さえも変えてしまうすごい力をもった大きな大きな「みみずもじ」!ミミズたちが最後にみんなで願いを込めて「みみずもじ」を作りますよ。それは絵本を読んでのお楽しみ。 見返しには、可愛いミミズたちが名前と一緒に描かれているので絵本の中でさがしてみてくださいね。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
みみずのにょろべえたちは、働き者。土を食べては栄養たっぷりの糞を出し、畑を豊かにしています。ところが隣の畑では、土が干上がり、みみずたちが大ピンチに。さあ、仲間を助けるために、集合だ! みみずが大活躍する絵本。
東西の畑でそれぞれ働くミミズのお話です。
夏の暑い日、西の畑から「たすけて」と書かれた”みみず文字”があることをチョウチョが知らせてくれ、助けに行きます。
ミミズたちが協力し合い、働きぶりが分かる素晴らしい内容でした。
私達も時々、地面で見かけるカラカラになったミミズはみみず文字を作って何かを知らせようとしていたのかと思うと、ミミズの存在が可愛く見えてきます(笑)
(さくら嵐♪さん 30代・せんせい )
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