『おしろとおくろ』『しろずもう』と日本全国津々浦々の真っ白なお城と真っ黒なお城が ハチャメチャにフィーバーした丸山誠司さんの愉快なお城の絵本。 さて、待ちに待った第三作目は、なんと海外スターの来航?!
船に乗ってやってきたのは、外国のお城、おしロックのジョー。 ギターを弾いてるじゃない?ボディも赤くて青い旗もなびいているのよ。 1 2 3 4 5 ロックー!キャーッ、決まった! なんだか登場の仕方もすごくロックでカッコいい。 だって彼はロックスターなんです。歌とギターが最高だじょう。それはそれはもりあがるじょう!
そんなロックスターをおもてなしするのは、日本の名城たち。 それぞれの名産品を片手にお出迎えです。 「ようきんさった」ともみじ饅頭を頭上にかかげた広島城。 「ようこそおこしなさんした」というのは香川県の丸亀城、讃岐うどんがとても美味しそうだじょう。 「ようきてちょーでゃあた」やっぱり小倉トーストとエビフライにシャチホコときたら名古屋城だじょう。
盛大なお出迎えもつかの間、まずはやっぱり日本だじょう、温泉だじょう。 温泉の次は、最高の眺めが見渡せるあの山だじょう? 素晴らしくロックでいかしてるおもてなしが、次から次へとお城たちによって繰り広げられるのです。 ジョーは満足してくれたかな?
今回の絵本に登場するお城たちのユニークなこと! それぞれの名産品と方言をヒントにお城の出身地とお城の名前を調べたくなっちゃいます。ますます海外のお客様をもてなす機会が増えてきた近年、お城たちのように、上手に「おもてなし」の心でお迎えしたいですね。 さぁ、日本の魅力が存分につまった、自由でロックなお城絵本の世界をたっぷりと楽しんでくださいね。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
外国から来た“おしロックのジョー”は、ロックスター。ジョーに会えて、大興奮の日本のお城たちは、ジョーを温泉につれていったり、日本の食べ物をふるまったり……。さまざまなお城が登場するユーモアいっぱいの絵本です。
2014年刊行。
外国から来たロックスターのお城を、日本の有名なお城たちが全力でおもてなしするお話。
笑った。笑った。久しぶりに、芯から笑った。
ページをめくるたびに、笑うところがあって、腹がよじれるくらい笑った。寝る間に読んでいたので、その日はとても楽しい気分でぐっすり眠った。
どこがどう面白いかは、是非とも本書を実際に読んで体験してください。野暮なことは書きません。
シュールで、ど〜でもいい話で、ロックで最高。
ツッコミどころが満載で、読みながらライブに参加して、舞台の下から大声でツッコミを入れている気分だった。
こんな面白い絵本はなかなかない。
ただただ、面白くて笑って、何も教えられるところがなくて(お説教やメッセージがない)、純粋にエンターテイメントを楽しむ体験は、貴重だ。
さすが、ロック。お城と「推し」をかけている(と、個人的に勝手に推測)のも、イカす。
※イカす=素敵、カッコいいの意味 (昭和の言葉)
お城も見たくなったし、ロックも聞いてみたくなった。
行動したくなる絵本。魂が揺さぶられた証拠だ。 (渡”邉恵’里’さん 40代・その他の方 )
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