昭和20年8月15日、学校はみえちゃんの前から消えてしまいました。小学2年生のみえちゃんは中国のハルビンから日本に帰る長い旅に出ます。家族とはぐれたみえちゃんは中国人のおじいちゃんに助けられるのですが・・・。
はじめてみえちゃんがひとりで日本人学校に行こうとして、迷子になった日が終戦の日。
中国に住んでいた日本人の物語ですが、最初のエピソードとタイトルを結びつけた自分は、物語を読み進むにしたがって緊張感が高まりました。
立場が逆転した中国人、進行してくるソビエト軍から逃れるための強行軍。
両親と別れ、兄と二人で日本人の隊列に残ったみえちゃんは、収容所から飛び出してしまって再び迷子になってしまいました。
中国人の老人に助けられた時、中国残留孤児を思い起こしたのですが、その後で物語は二転三転。
ホッとした後に、読者を突き放すなんて、なんという残酷な物語でしょうか。
でも、そういうことが事実としてあったことを、心にしっかりと刻まなければいけないと痛感しました。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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