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フロリダの壮大な自然の中、座礁した鯨の母子を助けた義足のコービー。事故で片足を失い、終わってしまったと思っていた人生がまた動き始める。鯨との交流を通じて、家族、生き方、自然との関わりを見つめなおす。人は自然を保護しているのではなく、自然の中で生かされている、という作者の強いメッセージが随所に感じられる作品。
事故で片方の足が義足になったコービーは友達の輪に入れず孤独。そして両親は不仲。良いことなんか、何もない。でも、海の上にいるときは自由。何も気にならず、すべてから解き放たれている・・・。
コービーはある日、瀕死のクジラを助けます。そして、クジラとの交流が、やがて人との交流へと繋がっていきます。コービーの様々な悩み、そこからカラを破って一歩踏み出していく時の勇気、海にいる時の解放感、友達ができた嬉しさ・・・。そんな様々な気持ちを一緒に味わいました。中高生の女の子におすすめです。
コービーの知り合いで、港にいる変わり者で嫌われ者のニッケルジャックというおじいさんがいい味を出していました。「結び目」の話や、彼がぽつぽつと話す言葉は深いです。ニッケルジャックはきっと、人生経験が豊富なのだろうなと思いました。
カバーの絵が印象的で素敵です。 (なみ@えほんさん 50代・その他の方 )
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