小学校中学年向けの童話作品として人気の「はりねずみのルーチカ」シリーズが、このたび小さな子から楽しめる絵本として登場しました。
まず目に飛び込んでくる緑いっぱいの森の風景―。ここは、ふしぎな生きものたちが住むフェリエの国。はりねずみのルーチカはもぐらのソルや、妖精のノッコたちと仲良く暮らしています。ある日三人は、ジャムにするために赤すぐりの実を取りに森へ出かけるのですが、途中で美しい笛の音が聞こえてきて…。はたして笛を吹いていたのは?
幻想的なフェリエの国の風景は眺めていると、爽やかでやわらかい風が吹き抜けるよう。また友だち同士、協力し合ってパーティーの準備をしたり、新しく出会った相手にも温かく接する優しさにふんわりと包まれ、幸せな気持ちにさせてくれる物語です。「どこから きたとか、だれだとか、そんな こと ちっとも たいした ことじゃ ないよ!」という言葉が印象的です。また、童話版ではモノクロでしか見られなかった挿絵が、絵本では見開きページいっぱいのカラー絵で見られるところも大きなみどころのひとつ。北見葉胡さんの美しい色彩と繊細な絵のタッチがより贅沢に味わえるのが嬉しいですね。
はじめて“ルーチカワールド”と出会う子どもたちにも、すでに“ルーチカワールド”のファンだという小学生や大人の方にも、たっぷりと楽しんでいただける1冊です。
(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
フェリエの国にすむはりねずみのルーチカ。ある日、ふえの音にさそわれて、森のおくへはいっていくと……。仲間たちとの楽しいお話。
一時期ルーチカの童話にはまっていて、何冊か続けて読んだことがありました。
図書館でこの絵本を見つけた時、あまりの懐かしさに、借りてみることにしました。
童話ほどには文章は多くないですが、十分に楽しむことができました。
優しい雰囲気はそのままに、可愛らしい挿絵と相まって、再び好きになりました。
ルーチカシリーズの絵本版は、他にもあるのでしょうか?
図書館で探してみようと思います。
(めむたんさん 40代・ママ 男の子22歳)
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