すやすや、気持ちよさそうに眠りこんでいるとらさん。 かえるくんたちは、とらさんの向こうがわへ、風船を運ばなければなりません。 とらさんを起こさずに向こうへ行くには、いったいどうしたらいいのでしょう? そのとき、かえるくんがいいことを思いつきました。 風船を使って、とらさんの上を飛んでいけばいいんだ!
みんな風船でふわふわ、次々とらさんの上をこえていきますが……。 あっ、風船がだんだん落ちてきた! とらさんは、なんだか目を覚ましそう。 このままじゃあ、とらさんが起きちゃう! おねがい、みんなもてつだって!
風船が落ちないように、ふーふー吹いてあげたり――、 とらさんを寝かしつけるために、おなかをぽんぽんと叩いてあげたり――。
読み聞かせるだけじゃなく、子どもたちを物語にまきこんで、おもちゃのようにいっしょに遊ぶことのできる絵本。 「親子でいっしょに楽しむ」という、コミュニケーションツールとしての絵本の側面が存分に活かされた、おすすめの一冊です。
さあ、絵本を使って遊んでみよう! ちいさな体の動物たちと、おおきなとらさんとのかわいらしいコントラストが、物語の結末をよりいっそう、ほほえましく演出します。
(堀井拓馬 小説家)
とらさんが眠って道をふさいでいます。かえるくん、きつねくん、かめちゃん、こうのとりくんは、とらさんを起こさずに向こう側へ行きたいのだけれど…。そこでみんなは、一人ずつ風船に捕まって飛び越えることにしました。―でも、なぜみんなはそうっと向こう側へ行きたかったの? それはね、とらさんの誕生日パーティーをするためでした。
変わったタイトルが気になって、読んでみたいと思いました。
風船を持ったカエルさんと仲間たち。みんなで眠っているとらの向こうへ行かなくてはなりません。
すると、「どうしたらいい?」「みんなもてつだってくれる?」と絵本の向こうから語りかけられます。とらさんの鼻の頭を撫でたり、ふうふうと風船を吹いたり。読み手も一緒になって進んでいく参加型のお話です。
カラフルでキュートなイラストと、ハラハラスリル満点の展開に、ワクワクしながら読み進みました。 (クッチーナママさん 40代・ママ 女の子17歳、女の子14歳、男の子12歳)
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