地球規模の水の循環を、詩情ゆたかな文章と繊細なイラストレーションでつづる科学絵本。太古から今まで、同じ分量の、同じ水が、あらゆる場所を旅しながら、生きとし生けるものをうるおしてきました。液体、気体、固体……さまざまに姿を変えながら、地球上のあらゆる場所をめぐり、いろいろなものを運ぶ水。そしてこれからもずっと、水の旅は続くのです。水文学を専門とする著者による巻末解説も読みごたえがあります。
「福音館の科学」シリーズ。
水が運ぶ様々な物質や水の循環を研究する水文学者による作品。
主人公の男の子の気づきや疑問をベースに、水の循環について感じることができます。
何度も繰り返される「水は旅をしている」ということが、
丁寧に解説され、深く体感できます。
それは、生き物としての自分とつながる感覚。
ぼくと世界をつなぐ、という表現に感銘を受けました。
もう一つ、興味深かったのは、地球上の水は一定量保たれていること。
だからこそ、つながっている感覚って大切なのですね。
巻末の解説はさらに深く掘り下げてあり、
なかでも、「水を読む」でのDNA解析には感嘆でした。 (レイラさん 50代・ママ )
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