子どもたちにも身近な食材「じゃがいも」。そういえば、ごつごつしたじゃがいもと、すべすべしたじゃがいも、あるよね。それが、このお話の主人公「だんしゃく王」と「メークイン女王です」。
どうやら地面の下には色んな野菜の国があって、その中の一つ、じゃがいもの国の王さまと女王さまなのだそうだけど…なんとこの二人、仲が悪い!同じお城で暮らしているのに、寝るのもお散歩もお食事まで別々。おだやかじゃありません。
だけど、だんしゃく王も、メークイン女王も願いは同じ。 「いつか カレーライスの ぐに なれますように」 二人は同じ方向を向いているのですよね。
そこで、隣の国のいも仲間たちが動き出します。ダンスパーティーを開いて、ぐっと距離を縮めてもらおうと画策するのですが、二人の確執はそんなに簡単ではないようで…。ところが、ある時二人の身に思わぬ変化が起きて!?
意外な展開に驚きながら、なんだか最後は感動してしまうこのお話。終わってみれば、じゃがいもの特性がよく生かされているのだとわかります。最後にやさしい解説がついているのも嬉しいですよね。
やっぱり野菜を美味しく食べたり、食事を楽しむには、食材に興味を持てることが一番!学びの要素も含みながら様々なお話を展開してくれるシリーズ「食べるのだいすき よみきかせ絵本」。最新作のテーマは、もちろんじゃがいも。初夏や秋の収穫シーズンに合わせて読みたくなりますね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
子どもにとって身近な食材をテーマに、学びの要素も含みながら、楽しく読める絵本「食べるのだいすき よみきかせ絵本」シリーズ。 今回テーマとなる食材は「じゃがいも」。じゃがいもの国の、仲の悪いだんしゃく王とメークイン女王を中心に、さといも国王やさつまいも国王など、根菜仲間も登場して、ユニークなお話が繰り広げられます。絵本を読みながら、自然に野菜と仲良くなれる、そんな一冊です。 巻末には、じゃがいもに関するやさしい解説つき。子どもたちに、食べものにもっともっと親しんで、たくさん食べて元気に育って欲しいという願いをこめて送ります。初夏や秋の収穫シーズンに、ぜひ読んでほしい絵本です。
表紙の男爵いもとメークインがかわいい絵本です。
仲が悪いだんしゃく王とメークイン女王。
二人とも、いつかはカレーライスの具になることを夢見ますが、最後は二人とも夢が叶わず、しわしわになってしまいます。
ですが、二人の子どもたちがたくさん生まれて、おいしい具材になれるというお話でした。
私もカレーライスが大好きなので、読みながらカレーライスが食べたくなってしまいました笑。 (ちびっこおばちゃまさん 40代・その他の方 男の子4歳)
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