〈本邦初公開の組香80種を紹介〉 〈カラー挿絵で見られる江戸時代の香道具〉
『香道籬之菊』は矢野環氏の「竹幽文庫」に架蔵される香道伝書一式で、香道籬之菊(全6冊)のほか、源氏千種香(全3冊)、香道調度図(1冊)、截紙傳受七箇條(1冊)、香道賤家梅秘記(1冊)、切紙七種からなります。本書では、『香道籬之菊』の中から、とくに文学作品(和歌・源氏物語)に依拠する組香80種を取り上げ、「竹幽本組香の方法」として実践法を示し、「和歌・源氏物語との関わり」を解説します。江戸時代に使われていた香道具の挿絵が美しい『香道調度図』はカラーで収録し、全部を翻刻。『香道蘭之園』(210種収録)と重なるものがないことから、ここに取り上げる組香は本邦初公開のものとなります。
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