夏休み、遠い町から、おじいちゃんがカイトの家族とくらすためにやってきた。ところが、おじいちゃんはカイトのことを「まもるにいちゃん」とよんだ。それは、7歳で亡くなったおじいちゃんのお兄さんの名前だった。 やさしかったおじいちゃんなのに、子どものようにないたり、おふろに入ろうとしなかったりして、娘であるカイトのお母さんを困らせ、カイトはおじいちゃんの世話をたのまれる。 そんなある日、庭でスズメたちが砂あびをする姿を見たことをきっかけに、カイトとおじいちゃんは、いっしょにおふろに入ることになるが……。
年老いた祖父の変化にとまどい、ショックを受けたり反発しながらも、ともに日々をすごす中で、現在の祖父を徐々に受け入れ、心をよりそわせていく1年生の男の子の姿を描いた幼年童話。主人公の男の子の視点から語られる文章と、おおらかなタッチの絵が、あたたかな感動と共感を呼びます。
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