ある日、平和な王国をすさまじい嵐が襲いました。娘がけがをした村人のタルカスは、王様が助けにくるのを信じて待ちます。一方、王様は、どうすれば多くの国民を助けられるか悩み葛藤します。タルカスと王様、それぞれの立場から描くことで見えてくる、それぞれの真実。たくさんの涙が流れたあとに訪れる結末とは――? SEKAI NO OWARI Fukaseが鮮やかな油絵を描き下ろした、両サイドが表紙の2つの視点で進む絵本。
左右から進行する実験的な絵本です。
ミュージシャンでもあるFukaseの表現方法にも、とてもインパクトがあります。
大人しいメロディが、いきなり炸裂するような展開で、どちらから読んでも余韻があり過ぎです。
ブルーノという国の王さまは、どうして処刑されてしまったのでしょうか。
優しくて、国民思いの王様でした。
それは国民も知っていました。
王さまには政治力、決断力、行動力が足りなかったのです。
何事もなく平穏な時には、素晴らしいと思った王さまでしたが、大きな災害の中では無力でした。
国民たちは裏切られたと思ったのです。
王さまにも、自分のとった行動を、国民に理解させる技量が欠けていたのです。
こう書いてくると、いろんな現実に対して戒めのような気がしてきました。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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