「いろんな場所へ行ってみたい。世界じゅうを旅したい」
アンヌはそう思い、必要な荷物をまとめ、バイクにまたがりパリを出発したのです。身につけているのは必要なものだけ。ヘルメットにゴーグル、雨や寒さから守るための革のジャケット。ナイフにペンとメモ帳。おしゃれな白いドレスと水着、工具や寝袋、転んだ時のための救急セットも大切。
「ひとりで世界をまわるなんて危険だわ。」
頭の中で小さな声がします。それでも、道がアンヌにつげるのです。
「行きなさい。」
1973年、バイクで単独世界一周をした、初めての女性ジャーナリスト、アンヌ=フランス・ドートヴィルの出会った風景や人びととのほんとうのお話が美しい絵本になりました。アンヌはパリを離れるとカナダ、アラスカ、日本、インド、アフガニスタン……と心のおもむくままに走りました。不慣れな土地で何度もバイクが故障し、大変な思いをしながら、未知だった国の風景を味わい、人々と交流を続けていったのです。
「世界は美しい。世界はおもいやりにみちている」
前を向き、転倒を重ねながらも立ち上がり進み続ける彼女の姿は、ファッションブランド「クロエ」のデザイナーにも影響を与え、その写真を目にした作者が物語を書き、絵本が誕生しました。当時アンヌが魅せられた場所の中には、今では閉ざされてしまった国もあります。
旅をすること、他の場所を自分の目で確かめ、見知らぬ人々に出会うこと。絵本を読めば、その体験から得るものの大きさを感じずにはいられません。まぶしい姿と美しい景色は、きっと子どもたちに好奇心を、若い人たちに大きな勇気を与えることでしょう。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
1973年、単独世界一周をした女性バイカーの旅を描いた絵本。 その生き方とカッコよさはファッションブランド「クロエ」のデザイナーにも影響を与える。 富永愛さん(モデル)推薦!ー ファッションとは生き方である。そして、旅は人生を豊かにしてくれるものだ。キラキラと輝く勇気をもらえる絵本 ー
「いろんな場所へ行ってみたい。世界じゅうを旅したい」 1973 年、バイクに少しの荷物を積むと、アンヌはパリをはなれ、カナダ、アラスカ、日本、インド、アフガニスタン……と心のおもむくままに走りました。 女性がバイクで一人旅をする姿はまだ珍しく、アジアではバイクの故障や不慣れな道案内に大変な思いもしましたが、人びとは優しく、親切で、風景は美しく心を癒してくれました。 「世界は美しい。世界は思いやりにみちている」と体感した、女性の2万キロの旅を美しい絵と言葉で綴っています。 バイクで世界一周をした、初めての女性ジャーナリスト、アンヌ=フランス・ドートヴィルの出会った風景や人びととのほんとうのお話。
50年前に、バイクで世界旅行を企てた女性がいたという事実に驚きました。
美しい絵でまとめられた絵本です。
この自由な感覚の女性に圧倒され、魅了されました。
細かい記録とともに、臨場感たっぷりで、希望と勇気にあふれた絵本です。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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