その土地ならではの料理を味わうことは、楽しい旅の体験だ。世界には思わぬ食材や調理法があり、珍味、奇食も存在する。大都市の片隅に、田舎の食堂に、草原の市場に、民族固有の料理がしたたかに残っていて、その土地を深く理解するきっかけを与えてくれるのだ。世界70ヵ国以上、五大陸と七つの海を旅してきた著者が、「民族料理」を水先案内として、世界の歴史や文化の謎を繙いていく。
《目次》 はしがき 第1章ヨーロッパ、ロシア 1 イギリスはおいしいか?▼イギリス ………… 第2章アメリカ、オセアニア 1 ボストンへマグロを食べに行った?▼ボストン ………… 第3章中国、アジア 1 中国三都食物語?▼洛陽、西安、北京 ………… 第4章中東、アフリカ 1 トランス・アジア・エクスプレスの変?▼イスタンブール?テヘラン …………
《著者紹介》 1946年三重県生まれ。紀行作家、ノンフィクションライター。北海道大学卒業。鉄道ジャーナル社編集部を経てフリーランスに。80年創作集団「グループ・ルパン」を主宰。新聞、雑誌を中心に世界70ヵ国を取材する。2007年企画・制作会社「天夢人 Temjin」を設立。雑誌「旅と鉄道」「SINRA」の発行人・編集長を歴任。日本旅行作家協会、日本文藝家協会、日本ペンクラブ会員。著書に『森の教え、海の教え』(天夢人)、『ラストカムイ』(白水社)、『北海道廃線紀行』(筑摩選書)、『旅は終わらない』(毎日新聞出版)がある。
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