〈安房直子コレクション〉未収録の名作! 子ぎつねコンタロウと、ふとんやのおじいさんの 友情を描いた心あたたまる物語。 おじいさんのふとんやに「はるのふとん」を買いに来た男の子は、実はきつねの子どもでした。おじいさんと仲良くなった子ぎつねは、“ひみつのでんわ”でおじいさんに電話をかけるといいますが……。
山のふもとの小さな布団屋さんのおじいさんと、山に住む こぎつねとの友情物語。
こぎつねのコンタロウは時々おじいさんに電話をかけるのですが、それは、とっても素敵な電話♪ たんぽぽや野菊など季節の花がコンタロウの電話機になります。そして風が通話のお手伝いをしてくれるのです。電話がかかってきたら、おじいさんはコンタロウに会いに出かけます。そして二人は一緒にお料理したり、食事を楽しんだりして仲良く過ごします。
二人の微笑ましいやりとり、美しい季節の移り変わりが印象的でした。あわただしい日常を送っている そこのあなた、ひととき立ち止まって、五感でいろんなことを味わってごらん、コンタロウのように月や風や木、花、雲と友達になってごらん・・・と、だれかに耳元で、そっとささやかれたようでした。
1983年初版の本ですが、2007年に「復刊ドットコム」のリクエスト投票により復刊されたそうです。きっと、たくさんの子どもたちの心に残っていた本だったのでしょうね。この可愛いお話が、たくさんの子どもたちに読まれ支持された、そのことを嬉しく思いました。 (なみ@えほんさん 50代・その他の方 )
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