「私はこの本で、理科の楽しさに目覚めました」 リチウムイオン電池開発でノーベル化学賞を受賞した著者が、科学書のロングセラー『ロウソクの科学』の魅力と、自身の研究開発者としての道のりを語り尽くす。さらに、今後世界を変える発明があるとすれば、どのようなものかを予測する。東工大附属科学技術高校で行った特別授業をまとめた一冊。
目次 第1講『ロウソクの科学』の魅力 マイケル・ファラデーという人/なぜ『ロウソクの科学』なのか/『ロウソクの科学』が書かれた時代/子どもの私が感じた「面白さ」
第2講 現代版「ロウソクの科学」〜科学的思考法とはどのようなものか ロウソクはなぜ燃えるのか/ロウソクが燃えるときに起きていること/常識にとらわれない発想とは/私たちが知らない燃え方をするとき/無重力での驚くべき炎の姿/常識から外れるには
第3講 世界を変える発明〜リチウムイオン電池開発から考える リチウムイオン電池とは/ノーベル賞受賞の対象になった研究/きっかけは「電気を通すプラスチック」/電池の開発を始める/ユーザーから受けたダメ出し/ついに新型電池の基本構成ができる/リチウムイオン電池が完成した瞬間/図抜けて良い特性
第4講 未来の発明のために 社会を変えたリチウムイオン電池/モバイルIT社会へ/やってきた「第二の波」/「実現できないこと」も実現する/新しい時代の自動車が目指すもの/リチウムイオン電池が描く未来社会/若い人たちに望むこと
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