語学は魔法の剣! 学んだ言語は25以上!の辺境ノンフィクション作家による、超ド級・語学青春記。 自身の「言語体験」に基づき、「言語」を深く楽しく考察。自動翻訳時代の語学の意味を問う。 さらにネイティヴに習う、テキストを自作するなどユニークな学習法も披露。語学上達のためのヒントが満載。 そしてコンゴの怪獣やアマゾンの幻覚剤探し、アヘン栽培体験などの仰天エピソードにおける語学についても語られる。『幻獣ムベンベを追え』から『アヘン王国潜入記』まで、高野作品の舞台裏も次々と登場。
インドで身ぐるみはがされたせいで、英語が上達、暗黒舞踏家のフランス人女性に生きたフランス語を学び、コンゴでリンガラ語を話してウケまくる。 コンゴでの「語学ビッグバン」体験により、語学の面白さに目覚め、以後、現地を訪れる際に必ずその言語を学ぶ言語オタクと化した著者。 辺境の言語で辞書もテキストもない場合は、ネイティヴを探して学び、文法の法則は自分で見つける。 現地で適当に振り回すと、開かずの扉が開くこともある語学は「魔法の剣」だという著者。地域や人々を深く知る上で、語学がいかに有効な手段であるかも綴られる。 著者自作の地図や図版を多数掲載。各国、民族の言語観や、言語同士の相関をわかりやすく解説。知的好奇心が満たされるとともに、破天荒で自由な著者の青春記を堪能できる一冊。 言語愛あふれるエピローグも感動的。
【目次より抜粋】 第一章 語学ビッグバン前夜(インド篇) ・奈落の底で語学の真実に開眼 第二章 怪獣体験と語学ビッグバン(アフリカ篇) ・ゴジラ襲来 ・民族語の世界とムベンベの正体 第三章 ロマンス諸語との闘い(ヨーロッパ・南米篇) ・イタリア語との初対決デスマッチ ・スペイン語は"平安京言語“ ・魔術的リアリズムの旅 第四章 ゴールデン・トライアングルの多言語世界(東南アジア篇) ・みんなが満足! マンガ学習法 ・麻薬王のアジトでシャン語に出会う 第五章 世界で最も不思議な「国」の言語(中国・ワ州篇) ・言葉のノリと中国語の衝撃 ・「こんにちは」も「ありがとう」もない世界
高野秀行(たかのひでゆき) ノンフィクション作家。1966年、東京都生まれ。 ポリシーは「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをし、誰も書かない本を書く」。 『ワセダ三畳青春記』(集英社文庫)で酒飲み書店員大賞を、『謎の独立国家ソマリランド』(集英社文庫)で講談社ノンフィクション賞等を受賞。著書に『幻のアフリカ納豆を追え!』(新潮社)など多数。歴史家・清水克行との共著に『世界の辺境とハードボイルド室町時代』(集英社文庫)などがある。
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