人気作家ふたりが一緒につむいだ合作小説!
プロのミュージシャンを目指す高校2年生の兄・由一と、柔道が大好きな小学4年生の妹・まどかは、年齢は離れているが仲のよい兄妹。あまり似ていないと言われるが、共通点はつむじが2つある「つむじダブル」ということ。同じようにつむじが2つある母は、「つむじダブルは幸運の証」だという。 柔道家の祖父、おおらかなサラリーマンの父、料理上手な美人の母の5人の家庭は、「少しぐらいひみつがあってもいいのに」とまどかが思うくらい、のどかで平和だった。 だも、ある日、まどかがひとりで留守番をしているときに、知らない女性から母あてに電話がかかってきた。母は心当たりがないと言うが、それ以来なんとなく様子がおかしい。両親にはふたりの知らない秘密があるのでは……?
兄の視点を小路幸也が、妹の視点を宮下奈都が描いたハートウォーミングストーリー。 兄と妹それぞれの想いが、じんわりとと胸にしみこみます。
●著者プロフィール 小路幸也 1961年北海道生まれ。『空を見上げる古い歌を口ずさむ』で第29回メフィスト賞を受賞し、デビュー。著書に『東京バンドワゴン』シリーズのほか、『東京公園』『カレンダーボーイ』『COW HOUSE』『ピースメーカー』『花咲小路四丁目の聖人』『花咲小路一丁目の刑事』など。
宮下奈都 1967年福井県生まれ。2004年「静かな雨」で文學界新人賞佳作に入選。著書に『スコーレNo.4』『よろこびの歌』『太陽のパスタ、豆のスープ』『田舎の紳士服店のモデルの妻』『メロディ・フェア』『誰かが足りない』『窓の向こうのガーシュウィン』『ふたつのしるし』『たった、それだけ』など。
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