魚の面白い生態をイラストや歌にしている「さかなのおにいさん かわちゃん」が描いた、魚の探し絵図鑑です。探し絵? 図鑑? どっち……? と思うのも無理はありません。でも実物を手にしたら納得。図鑑ページから魚たちがどんどん逃げちゃって……元々いた川や海に隠れているみたいなんです。「みんなで魚たちを探してね!!」ですって。
サンゴ礁のページからスタートし、太平洋、深海、北極と南極、日本の川、アマゾン川……。それぞれの生息場所ごとに、魚たちの大捜索。例えば太平洋では、背中の吸盤でくっつくコバンザメは「3びきいるよ」のヒント付き。ニシンは「オナラでコミュニケーションとる」とか、カジキは「船の梶木(かじき)に突き刺さることからカジキ」で、上あごの一部が長く突き出しているところはツノじゃなく「フン」だとか……ミニ知識がおもしろい!
さらに太古の海や、回転寿司(!)など変わった環境のページは特に見ごたえあり。巻末には、回答と、さらなるディープな絵探し「ミッション」があるのでしばらく遊び尽くせそう。
本書は楽しく遊んで終わりではないところもポイント。最終ページには海の生き物を絶滅の危機にさらす、人間たちの生活ゴミについて描かれます。2050年には魚よりゴミの方が多くなるかもなんて……。カジュアルなイラストで未来の海を想像させてくれます。幼児から小学生まで、兄弟一緒に楽しめる本。お出かけ中の待ち時間のお供にもどうぞ。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
//祝5刷!!//
おさかなたちが図鑑の世界から逃げちゃった! 太平洋、日本の川、深海、極海、サメだらけ、太古の海、回転寿司屋さん…など さまざまな場所に逃げてしまったおさかなたちを探して見つけて遊ぶおさかな探し絵図鑑。 カラフルで楽しいヴィジュアルと、ちょっとオモロい!?おさかなや水の生きものたちの姿に思わず笑ってしまうかも!? 未就学児から探せて、小学生でも真剣に探してしまう、長く繰り返し遊べる一冊です。 「さかなのおにいさん かわちゃん」として活躍中の川田一輝さんならではのオモロい世界をお楽しみください。
鮮やかな色彩の「おさかなさがしえずかん」はとても魅力的で、見る者を惹きつけそうです。
でもそれだけではなく、ラストのページで衝撃的な絵が目に飛び込んできます。
未来の海は、こんなに汚いのか。
ショックでした。
いま私たちにできることは、海にごみを捨てないこと。
絵本で紹介されている未来の海にならないように、今から心がけるべきだと思いました。 (めむたんさん 40代・ママ 男の子21歳)
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