おねがい、ひとりにさせて…クマのきもちをわかってくれるともだちは、いるでしょうか。
ピアノをひきおわったクマは、きのうえでのんびりしたいのです。 かぜがさわさわとはっぱとあそぶおとを、きいていたいのです。 けれども、もりのどうぶつたちはゆるしてくれません。 「もっと もっと、きかせて!」と、あちこちから こえがします。 そのうちに クマは みんなのことが こわくなって…
みんなのためにピアノをひくのはすきだけど、ひとりの時間も大事にしたいクマ。その気持ちをわかってもらうのは、なかなかむずかしいようです。どうしたら、ほかのひとと心地よい距離感ですごすことができるでしょうか。 ひとそれぞれの感じ方の違いに、はっとするかもしれません。
人気者のクマさんだからの悩みでしょうか。
ピアノがそれほど上手だからでしょうか。
森のみんなからせがまれて、休むことができません。
こんなことはあり得ないかも知れないけれど、これに似た夢にうなされたことがあります。
これを強迫観念と言うのでしょう。
たまに息抜きのできる一人の時間も必要です。
でも、この絵本はさらに上を行きました。
何も語らなくてもわかり合える、気心のしれた友だちと静かに過ごす方が、癒しの時間かも知れませんね。
とてもおしゃれな絵で、大人テイストな絵本です。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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