今日は、学校で春の遠足に行く日。 「つれてって、つれてって。えんそく いっしょに、つれていって」 朝からだだをこねているのは、おとうちゃん! さらに、「ねえ、けんいちくん。えんそく、わたしも つれていって」 声がする方を見回すと、しゃべっていたのは、いつも使っているランドセル! なんと手と足が生えていて、目と鼻と口。ぶっといまゆげまでできていたのです。 驚くけんいちとおかあちゃん、おとうちゃんを前に、ランドセルは礼儀正しく挨拶し、遠足に一緒に行きたい、はるやすみが欲しいのだと言います。
おかあちゃん、そして担任の先生を説得して、なんとか遠足に行けることになったランドセル。遠足の向かう先は、「りゅうせん山」。物知りなランドセルはあっという間にみんなの人気者に。お昼ごはんになるとみんなが一緒に食べようと集まってきます。しかしそこにいじめっこもやってきて、大変なさわぎに。
こちらは、小学低・中学年の子どもたちに人気の「わがままおやすみ」シリーズの第3弾。村上しいこさんのユーモラスなストーリーと関西弁のせりふに、長谷川義史さんの豪快で楽しいイラスト。予想を超えた驚きの展開に、笑ってしまったり、びっくりしたり。今回も、おなじみのいじめっこが登場するあたりから事件が巻き起こりますが、そのせいで、けんいちとランドセルの絆も深まったようで、ほっこり優しい気持ちになる場面も。それにしてもランドセルが遠足に行きたいと言い出すのにも驚きですが、チョコにポテトに双眼鏡まで準備して自分も遠足に行こうとしていたおとうちゃんには笑ってしまいますね。
ランドセルとのお付き合いが始まって間もない小学1、2年生にそっと手渡したいお話です。
(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
朝からわが家は大騒ぎ。「遠足いっしょにつれてって」とダダをこねているのは、おとうちゃん。すると、「わたしも遠足につれていってくれませんか」と、声がした。まわりを見渡してみると、ぼくのランドセルに手と足がはえて、目と鼻と口もついていた。ランドセルは「春休み」をとって、学校の遠足に一緒に行きたいといいだした。おとうちゃんとランドセルのけんかが始まった。だけど、おかあちゃんの一言でランドセルも一緒に行くことになった。
学校からバスに乗って『りゅうせん山』に向かった。ランドセルは頭がよくてみんなの人気者。お昼ごはんになると、どんどん周りに女の子たちが集まってきた。すると、いじめっこもやってきて、ななちゃんのぼうしをとって逃げた。ところが、ぼうしはトビにもっていかれてしまった。そこで、ランドセルは取り返すために、木に登って……。
テンポのよい関西弁と、ユーモアいっぱいの絵が楽しい幼年童話。
もうすぐランドセルを背負って小学校に行く娘に
借りてきたのですが、主人公のけんいちは二年生でした。
けんいちが遠足に行く日。ランドセルも一緒に行くと言い出します。
このシリーズはどれもこんな風に
突然物がしゃべりだしわがままを言います。
でもそれはわがままのようで唯一の願いなのです。
願いが叶うともう後は現われません。
でもけんいちは次に現われたら
「今度は家族4人で海に行こう」と約束するんですよ。
ランドセルを大切に思う気持ちがいいです。
一年生になる娘も6年間家族みたいに
ランドセルを大切に使ってくれると嬉しいです。 (事務員さん 30代・ママ 女の子6歳、女の子4歳)
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