障害をもったシゲルの独白のような物語です。
丘修三さんは自分の経験を生かして、シゲルという主人公を作り上げました。
同じような病気で先輩の青木さんはなくなりました。
小さいころ自分をかわいがってくれた父親は、自分が障害を持ってから自分を見る目が変わりました。
そして、離婚。
母親も自分の介護に疲れたようです。
かつてはお兄さんと慕ってくれた妹にも、自分の世話を言いつけられるようになって、自分が疎ましい存在になったようです。
現実の厳しさの中で、「自分はいきているんだ」と思うシゲル。
気の持ちようで、今の自分に絶望したり、自分を肯定したり…。
重い話です。
あまり子供が手にとらない本かもしれません。
しかし、この本には障碍者の立場に立たないとわからない事が書かれているのです。
健常者にこそ読んでほしい本ではないかと思います。 (ヒラP21さん 50代・パパ 男の子14歳)
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