フェリシモ出版の「おはなしのたからばこ」シリーズ7巻は、 有名なグリムのおとぎ話『白雪姫』をお届けします。 「鏡よ、この世で一番美しいのはだれ?」 お妃の問いに、鏡は答えました。 「白雪姫です」と。 やさしくて花のように美しい白雪姫は、継母のお妃にねたまれ、 命までねらわれて、森へ逃げこみました。 森の奥で7人の小人たちに出会い、一緒に暮らしはじめた白雪姫。 ところが、魔法の鏡が、姫が生きていることを教えてしまい、 お妃は次々恐ろしいことをたくらむのです…。 物語を語ってくださるのは岩瀬成子さん。 簡潔な語り口ながら、白雪姫の愛らしさを伝え、 冷酷なお妃との対比をドラマチックに見せてくれます。 また、荒井良二さんの透明感ある美しいイラストは必見です! 白雪姫というと、暗い森やお城のイメージがありますが、 ページをめくるたびに広がる、光にあふれた画面にため息。 砂糖菓子のように甘く愛らしく描かれた白雪姫に、 荒井良二さんファンの方もきっと大満足されるはず。 小人たちや王子さまの表現も個性的で、 画面の中を自在に浮遊する小さな描写にも魅入ってしまいます。 他にない、カラフルでおしゃれな「白雪姫」をたっぷりお楽しみください。
(長安さほ 編集者・ライター)
有名なこのお話が、荒井良二さんの手にかかると こんな愛らしいお姫様になってしまうのですから驚きです。 絵から7人の小人の溜息まで聞こえてくるようです。 やさしく素直な白雪姫と小人や森の動物たちの毎日は楽しく穏やかな日々だったことでしょう。 描かれない時間や空間まで想像させてしまう絵の力。 お妃の悪事のために倒れてしまった白雪姫はとうとう棺の中へ。 小人たちの摘んできた野の花に埋もれる白雪姫の姿は神々しささえ感じさせます。 余分な装飾を取り払った端正な岩瀬成子さんの文章も見事。 「白雪姫」はお妃の話でもあるのだと教えてくれました。
全頁試し読みで読みました。表紙の絵から、白雪姫が隠れてしまうほどにカラフルで華やかに描かれていました。ちょっと、白雪姫の美しさが感じられなくて(?)乙女チックに描かれていたので、私のイメージとは違ってました。絵によって、心に残る印象が違ってくるので、違う絵本も比べたいと思いました。 (押し寿司さん 60代・じいじ・ばあば )
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