1941年、シンガポールに生まれたエロール・ル・カインは、27歳のとき、初めて子ども向けの絵本『アーサー王の剣』を出し、 絵本作家・画家としての第一歩を踏みだしました。1985年には『ハイワサのちいさかったころ』でイギリスで もっとも栄誉ある絵本賞、ケイト・グリーナウェイ賞を受賞し、名実ともにイギリスを代表する絵本作家となりました。 以来、1989年に47歳で世を去るまで40冊を超える本を手がけています。アジアで少年時代をおくり、自身、東洋と西洋の 血脈をもったル・カイン。古今東西の美術様式をたくみに融合して織りなされたイラストは、繊細にして絢爛。 その自在なイマジネーションの跳梁には、目をみはるばかりです。“イメージの魔術師”エロール・ル・カインの足跡を、豊富な イラストとともにたどります。1992年に刊行された同タイトルの画集を増補・改訂し、装いをあらたにした改訂新版です。
|