雨です、雨です、いやな雨、まりーちゃんは学校へ行けません。雨はどんどん降り、とうとう小川の水があふれ、あたり一面水びたしになってしまいました。水かさが増し、水は家の中にも入ってきます。まりーちゃんのお母さんは「おばあちゃんを2階に押し上げとくれ」。お父さんは、「生き物を安全なところにやっとくれ」。まりーちゃんは言われたとおり、おばあちゃんを家の2階に連れていき、動物たちを安全な山の上に導きました。家に戻り、みんなで2階に集まったけれど、ストーブに火はなく、たきぎは水の中。雨降り、雨降り、いやな雨です……。
大雨が降り、いつもは笑顔のまりーちゃんもこの作品では悲しそうな顔をしています。大水におそわれ、村人たちがどのように災害を乗り切ったのかがおなじみの調子で語られる、ちょっぴりシビアなお話です。そんな中、あひるのまでろんが大活躍。明るい希望の象徴となってくれました。大水が去った後の太陽輝くページには喜びがいっぱいです。 ――(ブラウンあすか)
雨、雨、雨……。まりーちゃんの家は、洪水で孤立してしまいます。助けはこないし、食べ物もなくなりました。女の子の洪水の体験を、明るい、のびやかな楽しい絵で描いた絵本。(★復刊・限定出版のため、すぐに売り切れる場合がございます。お早めにお買い求め下さい。)
これは実際にフランスで起こった出来事を、記憶にとどめる意味も込めてお話にしたのでは……。そんな感想を持ちました。天災を扱っているのでテーマとしては明るくありませんが、そのとき、村の人々、家族、まりーちゃん、動物たちはどんな風に災害を乗り切ったのか、そんな事実が子どもの目を通して、本シリーズに共通する口調でたんたんと語られています。あひるのまでろんが、ちょっぴり活躍するところがユーモラスで可愛いです。
最後、水がひき、太陽が出てきてよかった、よかった! 本作品は復刻絵本とのこと。アメリカの絵本となっていたので意外でした。 (ムースさん 30代・ママ 男の子9歳、女の子3歳)
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