2001年版チムシリーズ第7弾。犬を助けるためのチムの嘘がもとで、船は混乱に陥ってしまった。動物との交流を軸に、小気味よいテンポで語られるユーモラスな作品。
海洋冒険絵本チムシリーズ第7巻。 「チム。あそこに いぬが いるぞ。ほら、うしろの かんぱんだ。みえるか?」 「いいえ、みえません」 犬を助けるためのチムの嘘がもとで、船長が病気になり、船は混乱におちいってしまう。航海の危険を感じたチムが、真実を船長に告げようとした、その時、隠していた犬のタウザーが船長室に飛び込んできた。動物との交流を軸に展開する、小気味よいテンポのユーモラスな作品。 チムシリーズは、第1巻は息子に、第2巻は娘に、その後の巻も、甥や姪のためにというように、具体的な近親者を読者として、40年に渡り描き続けられてきました。この巻は作者62歳の時、孫のために描かれたものです。
E・アーディゾーニ生誕100年を記念して企画され、新規の製版により美しい色彩でよみがえった名作絵本2001年版。それぞれの巻は、起承転結を整えた独立した話として完結しながらも、全巻が一つの物語として連続しています。
船乗り少年のチムとジンジャーが、犬嫌いの船長の船の中で、なぜか乗っていた子犬をみつけ、かわいそうなので、こっそり二人だけで飼うことにします。でも、船長にとうとう見つかってしまい・・・。
いつ、みんなにバレルのかとハラハラ、そして今回も嵐にあい、またドキドキ。チムのシリーズには、いつも子供が夢中になってしまいます。
まだ、子供なのに船に乗って冒険ばかりしているチムとジンジャー。心優しい二人は、自分達の食べ物をこっそり犬あげ続け、自分達は、どんどん痩せ細ってしまいます。本当になんて優しく、勇敢な子供達でしょうか。
船の世界は、私達には未知の世界ですが、船員達の気持ちが一つにならないと、嵐の中で沈没してしまうのだな、ということがわかりました。
こわーいせん船長さんが、最後は、理解を示してくれて、よかったー。
(はなしんさん 30代・ママ 女の子5歳、男の子3歳)
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