「にゃあん」 あなたのクラスはノアに選ばれました! 黒猫が、首に風呂敷包みを巻きつけて、教室にやってきた。「こんにちは」と、ビー玉みたいにまんまるな目で見つめてる……。
ノアはきっと、あなたたちのクラスが忘れてしまった大切なことを思いださせてくれるはずです――。
重松清さんの小説は追いかけるようにして読みあさっているのですが、子ども、少年、青年と精神面の捉え方、教育観が強い芯がある作品ばかりと思います。
時折、それが大人未満の彼らの問題点をさぐる形にあるのですが、とても痛快に和ませてくれる作品も数えきれないほどあります。
安心して読めるのですが、この作品は小学生新聞に掲載したものということで、立ち位置をぐっとひきさげて書かれています。
さすらい猫ノアが進行役ですが、健太、亮平、凛々のトリオが代用教員のユッコ先生の頼りなさを救いクラスをまとめていくドラマ。
テンポといい展開といい歯切れよく進行していくので、軽々に読めます。
自分たちにとって大事なものは何?
解決は自分たちの力ですること。
子どもたちへのメッセージがしっかりしているので、誰にでもうけいれられやすいのではないかと思います。 (ヒラP21さん 50代・パパ 男の子14歳)
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