阿波(あわ)の徳島(とくしま)、田能(たのう)村の久平(きゅうべい)さんは、「たのきゅう」さんと呼ばれる人気役者で、「たのきゅう一座」の座長です。 宇和島で旅芝居のところ、「母、病気」の知らせに、故郷の田能村をめざします。その途中、なんと人をまるごと飲み込むという、うわばみが住む山の中で、あわや飲み込まれる危機に遭遇するものの…!?
★ひとこと秘話 文中には、よく知られたことわざも出てきます。 「蛇の口をのがれる」と「芸は身をたすける」は、文字どおりの意味に納得! ところで、「ジャリン」と「チャリン」、どちらが小判の音に聞こえますか? 1文字の音にも、川端さんのこだわりが込められています。
昔、芝居のうまい「たのきゅう」というあだ名の男がいて、旅の途中、「うわばみ」という妖怪(?)に食べられそうになります。
そんな時、うわばみに聞き違いから「タヌキ」だと感違いされ、娘や坊主、タヌキに化けて、間一髪難を逃れたという話です。
まさに、「芸は身を助ける」ですよね。
ちょっぴりドキドキして怖いけど、メリハリがあって面白い物語でした。 (てんぐざるさん 30代・ママ 8歳、3歳)
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