『まつげの海のひこうせん』につぐ、山下・杉浦コンビの、少年と海を描くファンタジー絵本。少年の心の高揚をさわやかに描きます。
「今はベンチの身だけど、夏の大会はなんとしてでも試合に出るんだ!」野球少年ワタルは、海辺での特訓を決意します。波打ち際で素振りをしていると、知らない男の子が現れて練習相手をかって出ます。波の間からワタル目がけて次々と投げられる白球。この男の子は、いったい誰なんだ?
やがて、たくさんの応援団(波の子たち)が、ワタルを励まします。「かっとばせ!たまをよくみろ!きをぬくな!いっぱつホームランだ!・・・」
波を目がけて振るバットが本当に力強く、迫力満点です。ワタルの一生懸命さがビンビン伝わってきます。絵と文がすばらしく解け合った、鮮やかでさわやかな作品ですね。これだけ男っぽい絵本もめずらしいかも!
「いいとも!すきなだけ 海をかっとばしにこいよ!」この台詞に「打ち取られた」って感じ。 (星モグラサンジさん 30代・その他の方 男の子11歳、男の子9歳)
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