おとうさんにおかあさん、おじいさんにおばあさん。そしてきょうだい10ぴき。四季折々の自然の風景を舞台に「14ひき」のねずみの大家族が活躍するこのシリーズは、小さな子どもたちに大人気!読んでいると、まるで自分が外でお散歩しているような気持ちになれるのです。
『14ひきのあきまつり』の舞台はすっかり秋の色に染まった森の中。おかあさんたちが木の実を採りに行っている間、子どもたちとおばあちゃんはかくれんぼをします。
「もういいかい」「まあだだよ」
葉っぱのかげや地面にかがみこんで隠れているのを、みんなが次々に見つかっていく中、ろっくんが見つからない。いったい、どこにかくれたの?
きょうだいとおばあちゃんが探しているうちに、どんどん森の奥へと入り、そこでふいに出会ったのは、くりくりあたまのくりたけきょうだい。駆け出したくりたけきょうだいについていくと、そこで始まったのは…!?
シリーズの中でも、少し不思議な雰囲気を漂わせているこのお話。作者のいわむらかずおさんいわく、秋は生き物たちの祭の季節なのだとか。命が終わる者たち、休息に入る者たち、動物、植物、キノコたちがいのちをたたえ、カミに感謝する祭をやっている、と。そうして次の世代へと命を引き継がれていくパワーと隣合っているのは静寂の世界。そんな移り変わっていく秋の森の風景を、個性豊かなきょうだいたち、確かな観察をもとに描かれるたくさんのキノコや落ち葉と共に味わうことのできる一冊です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
子どもたちとおばあちゃんが森の中でかくれんぼをしていたら、ろっくんがいない! さがしていると。
秋になるとまず読みたくなる絵本の1冊です。表紙から秋色満載でちょっと肌寒い秋風も感じられるからです。14ひきシリーズの秋はどんなだったかしらと6歳の息子と読み始めました。森でかくれんぼをするみんなを、落ち葉をめくるような心持ちで目を丸くして探す息子。時々、コレ何君だったっけ?と何度も表紙の名前を確認しつつ進めるので中々先には進めませんでしたが、かくれんぼに一緒に参加したかのような感じで読み終えました。 (1姫2太郎ママさん 40代・ママ 女の子16歳、男の子14歳、男の子 6歳)
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