この絵本には、一つの生き物の進化のあり方が描かれているような気がします。
突然変異といっては大袈裟ですが、古来から、生き物は新しい挑戦をすることによって、選択肢を広げ、新しい種を生んできたんですよね。
この絵本では、そんな命の流れが見ることが出来ます。
他のきつね達(家族)が、人間に見つからないよう、山の中で細々と暮している中、この絵本の主人公ハーキンは、ひとり、民家の近くの谷まで降りて、いろいろな冒険をして遊んでいました。
人に見つかれば、危ないと、親にさとされても、ハーキンは止めませんでした。
そんなある日、ハーキンは森の番人に見つかってしまいます。
人間がきつね狩りにくるんじゃないかと、怯える家族の中、ハーキンはある作戦に出ました。
人間達を沼地に誘導して、やっつけてしまう作戦です。
ハーキンの命がけの作戦は見事、成功しました。
そして、大人になったハーキンは、子供達に自分の武勇伝を話してやる年になりました。
でも、息子の1人は、ハーキンの話にうんざりしていました。
だって、その子はハーキンも行ったことのない谷の向こう側へ行ってみたいと思っているんですから! (てんぐざるさん 30代・ママ 女の子9歳、女の子4歳)
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