誰よりも早起きの朝刊さんが、何やら話しています。 毎日おしゃべりしたいことがたくさんあるからって、ぺちゃくちゃぺちゃくちゃ。 すると、 「おれにも しゃべらせろ!」 「わたしにも!」 って、たくさんのおしゃべりさんが集まってきちゃった。 トーストさんにランドセルさん。コウノトリさんにはたまたマンホールのふた。 ふだんは話したりできない彼らが、特別におしゃべりしてくれることになりましたよ!
例えばトースト。 「さあ、きょうは わたくしに、なにを ぬっていただけるのでしょうか? バターでしょうか? マーガリンでしょうか? ピーナツバターもいいですし、 はちみつなんていうのも、いいですね。 でも、わたくしの きぼうとしては……」
右ページいっぱいに続くおしゃべりを聞きながら、左ページには主人公のトーストさんの絵。
おなかにはたーっぷりのいちごジャム。わぁ、おいしそう! こんな風に、1話完結でおしゃべりさんが次々に30人も登場します。 ぶつぶつぶつぶつ、嘆いていたり、自慢していたり、怒っていたり。 ひとりでしゃべっていたり、誰かと会話をしていたり。 その内容はとってもユニーク。声に出して読んでみると、自分がおしゃべりさんみたいな気分にもなれちゃいます。
この絵本は、毎日新聞・関西版で連載していた「きょうのおしゃべりさん」から生まれた一冊。 親子ではもちろん、自分ひとりで読んでみるのにもぴったりな長さです。 さいとうしのぶさんのチャーミングで美味しそうな絵をたっぷり味わいたい方にもオススメですよ。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
ふだんは話したりできないトーストやランドセルやマンホールのふたなどが、たくさんおしゃべりをします。いったい、どんなおしゃべりなのか、きいてみてください。
どこにでもある何気ない「物」が、普段思っていることをお喋り。その個性豊かなこと、笑えること。
ひとつの物が、キャラクターとして立っているので、とってもおもしろいよ。
見開き1Pほどなので、小さな子の寝物語にも良いのでは。
特に言うならば、幼稚園や小学生の身近な物のようです。
娘も大喜びで、とってもとっても楽しく読みました。
その後、親子でなんでもアテレコしちゃって、大人もおもしろい。 (てぃんくてぃんくさん 30代・ママ 女の子8歳)
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