自分の気持ちを誰かに話すと心が安らぐということを知っていますか? 誰かに打ち明けるということが、心の健康にとってどんなに大切かを大人が知らないと、子どもが悲しいとか、つらいとか、自分の気持ちを話そうとしているときに、簡単に否定したり、相手にしなかったり、気づかないふりをしてしまったりすることがあります。すると、それは大人が子どもに、自分の気持ちにフタをして、表現しないほうがいい、と教えることになると、本書の作者は言っています。アメリカの社会福祉学の専門家である作者は、アメリカで「わたしのきもち」シリーズという絵本を発刊し、本書は、その中の一冊です。
かわいいハムスターの女の子が、仲間はずれにされたり、話をきいてもらえなかったり、友だちにもらい泣きしたり、いじわるされたり、子どもの共感をよぶシーンが、かわいい絵本です。
お母さんにだっこされながら、かなしいときにはどうしたらいいかを教えてもらっている様子は、とてもあたたかで、大人にも大切なことを教えてくれる絵本です。
社会福祉学修士の作家による作品。
感情の大切さがテーマで、悲しい時の対処の仕方を子ども向けに優しく伝えています。
仲間外れにされた時、話を無視された時、いじわるされた時など・・・。
悲しみの具体例を提示した上で、
そんな時には、「悲しい」と誰かに伝えることが大切、と語りかけます。
かわいい動物たちのキャラクターですから、小さい子にも共感できると思います。
悲しみを乗り越えるプロセスがストン、とわかるような気もします。
ただ、場面展開がたくさんあり、主人公も衣装替えしているので、
小さい子には、主人公はどの子か、少し戸惑うかもしれませんね。
巻末には、作者から保護者・先生へのメッセージ。
これはヒントになりそうです。
子どもの悲しみに寄り添うために、また、大人自身も悲しみと向き合えるように
そっと参考にしておきたいです。 (レイラさん 40代・ママ 男の子17歳、男の子15歳)
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