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海が戻ってこなくなった日

  • 絵本
作: マーゴット・サンダーランド
絵: ニッキー・アームストロング
訳: 森 さち子
出版社: 誠信書房

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作品情報

発行日: 2011年09月
ISBN: 9784414413656

B5・48ページ

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出版社からの紹介

ある海辺に、エリックという竜が住んでいました。エリックは美しい海を眺めて穏やかに暮らしていました。でもある時、海は地平線の彼方へ去ってしまって、二度ともどって来ませんでした。エリックはもう海をみることはできなくなったのです……。大切にしていたものが無くなったとき、どうしたら立ち直ることができるでしょうか。
☆ 自分にとってとても大切な存在が去ってしまい、二度と会えなくなってしまった子どもたちの悲しみを癒すための絵本です。

"この絵本に対応した解説書:大切なものを失った子どものために(5-1)"

海が戻ってこなくなった日

<推薦文>
新しい子育て文化の構築  問題をかかえた子どもの相談に望むには、個別性への理解とナラティブなとらえ方が大切だ。子どもの生い立ちを日常の文脈のなかでとらえるのだ。しかし言うは易く、行い難しである。この心理臨床シリーズは、子どもがかかえこむ主要な問題9つの1つ1つごとに、典型的なタイプを幼い子どもの身になって理解できるような物語の絵本を提案し、その絵本を臨床例とした丁寧で専門的な解説書を添えて学ぶという、画期的な発想で構成されている。臨床心理士だけでなく、教師、保育士、そして親たちが、上からの目線でなく、自分も子どもの世界に入りこみ、子どもと共に問題を見つめ、共にトンネルの出口を見つけるという新しい子育て文化を根づかせるうえで、大きな役割を果たすだろう。                                     柳田邦男(作家) 

日常臨床から得られた知恵が結晶化したシリーズ  「おとなは、だれも、はじめは子どもだった。」『星の王子さま』の作者、サン=テグジュぺリの言葉のように、大抵の大人は子どものこころを忘れてしまっており、専門家ですら子どもの内面をその行動から汲み取ることに苦労します。このシリーズは、英国の児童心理の専門家が執筆した全9巻・18冊の本格的な児童心理の絵本と解説書です。筆者が長年の臨床経験から得た知恵と、子どもの幸せを最大限に護り、獲得しようという専門家としての熱い真摯な姿勢が、最新かつ幅広い知見の裏付けに支えられて、明晰で美しい文から伝わってきます。この絵本は、子どものこころを余すところなく伝え、子どもとセラピストとのコミュニケーションを確かなしみじみとした深いものにすることを可能にしてくれましょう。 心豊かな子ども時代の経験は、人がその後の一生を送る心の糧になるものです。本シリーズはその貴重な時間を豊かなものにしてあげたいと願う支援者にとって、まことに力強い味方になってくれると信じます。           村P 嘉代子(北翔大学大学院・大正大学)

   
子どもへの寄り添い方を見つけるヒントが満載  小児科医と臨床心理士の翻訳コラボで、<解説書>と美しい<絵本>とがセットになった待望のシリーズが出版される。夢のない子ども、はずかしがりやの子ども、がんばりのきかない子ども、個性が強すぎる子ども、いじめっ子・いじめられっ子、虐待を受けた子ども等、子どものこころの問題を解き明かし、解決の糸口が示される。本シリーズは、子育て中の親や保育者、教師、スクールカウンセラーなどの心の専門家のみならず、こころの不思議に関心をもつ方々に読んでいただきたい。幼児から大人までが楽しめる美しい絵本と科学的根拠に基づくわかりやすい解説書をあわせて読めば、子どものこころの問題への対処法や子どもへの寄り添い方についてたくさんのヒントが得られるはずだ。何よりも、大人自身のなかの子どものこころにも気づき、葛藤を解決する糸口が見つかるであろう。              内田 伸子(お茶の水女子大学客員教授・名誉教授)

 
学校現場での活用を  絵本と解説書からなる本シリーズは、子どもたちの「こころの問題」を取り扱っています。子どもが悩んでいることや困っていることを理解しようと苦戦している先生方やスクールカウンセラーの方々にぴったりです。 絵本には「ゆらゆら君とまっすぐ君」のような親しみやすいタイトルがついています。子ども自身が先生と一緒に絵本を読みながら、あるいは先生が読み聞かせながら、子どもとやりとりをすることで、子どもが自分の気持ちを表現したり、理解するきっかけをつかんだりします。絵本は、子どもと先生方のコミュニケーションのツールになります。
先生方は、絵本と一緒に、子どもの心や行動を理解するヒントが詰まった解説書も自分なりに参考にして、子どもとの関わりを学校現場で工夫されることをお薦めします。                    石隈 利紀(筑波大学教授)

   
子どもと大人の拓かれた関係性を  それぞれの大人は、それぞれの子どもにとって、もうひとつの「環境問題」だと、わたしは考える。なぜなら、血縁に限ることなく、どんな大人が身近にいるかで、子どもの風景は大きく変わるものだから。「子どもであること」は、けっこう大変なことであり、時に理不尽なことでもある……。と、わたしのこころの奥に今もって居る子どもが呟く、時に叫ぶ。子どものそんなヒリヒリや、unspoken wordsに敏感でありたいと願ってきたが、それもまた難しいことだ。本シリーズは、子どもにフェアでありたいと望む大人と、そうであることを切実に渇望する子どもが拓かれた地平で向かい合うためのものである。
                                 落合 恵子(作家・子どもの本の専門店クレヨンハウス主宰)
  

ベストレビュー

色々と考えさせられる本

これは子供にも大人にもぜひ読んでもらいたい本だと思いました。大切な人や物をなくした時の気持ちは本当につらいものです。でもそこからどうやって希望の星を見つけて頑張って行くかによって人生は変わると思います。この本、きっとどの人にも当てはまるかも。つらい経験をしたことのない人の方が少ないのでは。この本を読んで新たに何かを見つけ、生きがいを持って頑張って行けるよう、大切な人や物をなくした時は、そうしたいです。
(ピンクちゃんさん 40代・ママ 女の子14歳、男の子7歳)

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