江戸の町に、頭がなべのぶぎょうがいた。毎日とどく事件を、なべの煮え具合をたしかめながらさばく名ぶぎょうだ。ある日、腹をすかせた旅人が、うなぎ屋がうなぎを焼いている火でもちをあぶって食べた。すると、うなぎ屋が代金をはらえと言い出して……。絵本作家の穂高順也が、時代劇で知られる「大岡越前」に、世界の民話を再話したパロディ絵本です。おかしなぶぎょうを、画家の亀澤裕也が温かみのあるタッチで描いています。
花のお江戸のもめごとは、頭の中がなべのぶぎょうにおまかせ。なべが煮えれば、頭も冴える。さあて、どんなさばきが飛び出すか…。時代劇でおなじみの「大岡越前」に、世界の民話の再話でおくるパロディ絵本。
楽しい時代劇のお話かと思ったら、なかなか深いお話でした。
うなぎ屋が「においの代金」を払え、とは、、、。もともとは、外国のお話だそうですが、痛快なお裁きになっています。
頭でぐつぐつ鍋を煮ながらお裁きをする、なんておもしろいです。一件落着したあとは、お鍋を食べて仲直りというのも、シュールで笑ってしまいました。お鍋の具材が、みんな笑っているのも、なんだかおかしいです。
迫力のある絵は、いきいきしていて、みんなの声がしてきそうです。最後のページは味わいがありますね。 (どくだみ茶さん 40代・ママ 女の子11歳)
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