「クシャン」 誰かのくしゃみの声に、ベッドからとびおきたこぐまのポッチ。隣の部屋に行くと、ポッチのいすの上に真っ黒なもじゃもじゃのかたまりが! それがポッチとノンノの出会いです。 真っ黒なもじゃもじゃは洗ってあげると可愛い真っ白な子猫なのでした。 のんきだからノンノ。無邪気でいたずらっ子のノンノはポッチと一緒に暮らし始めました。 ところがある日、きつねのトントおばさんの家で大暴れしてしまうのです。すっかり怒ってしまったトントおばさん。さて、どうしよう・・・。
どうやら、ポッチはノンノが来るまでひとりぼっちで暮らしていたようです。 お父さんとお母さんは写真の中。でも、ノンノと出会ったのです。 ノンノのせいで怒られちゃったけど、ノンノのおかげで少し元気にもなったのです。 だから二人はもう一度トントおばさんのうちに向かいます。きちんと元通りにするのです。
健気な二人の様子を見守るように、優しく細かく、隅々まで丁寧に描かれた絵がとても素敵です。 ポッチとノンノの可愛らしさはもちろん、家の中の小物や森に咲く野花や小鳥たち。そしてトントおばさんの焼いた特別に大きなホットケーキ!とっても幸せな気分にしてくれます。
一方で私は、ポッチの姿に何かを学ばせてもらった様な気がします。 可愛らしいメルヘンな世界。でも、その中に芯の強さを感じる絵本です。 少し大きくなった子にもオススメなのかもしれません。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
こぐまとこねこのかわいらしいメルヘン
森にすんでいるこぐまのポッチのところへやってきたこねこのノンノは、 無邪気ないたずらっ子。ある日、ノンノはきつねのトントおばさんの家で、 花びんを割ったり、カーテンを破いたり大暴れ。トントおばさんは、かんか んに怒ってしまいました。そこで、ポッチはノンノをつれて、トントおばさ んにあやまりに行きます。散らかしたものを片付け、壊したものを修理して いると…、あれ、ノンノがいません。どうしたのかな?
すみずみまで細やかに描きこまれたイラストは、やさしさに満ちあふれて います。
別に、ペットとか、飼うということばが書かれているわけでなくて、くまがこねこと暮らすお話なのですが…。
お世話や、こねこの気ままなようす、よそのおうちに迷惑をかけてしまったことへの後始末など、「ペットを飼うってこういうこと」という思いが浮かんできました。
可愛いだけじゃないんですよね。
でも、こちらが愛情をもって扱ってあげると、かならず返してくれるのもペット。
ペット飼いたいな〜と思いました。 (しゅうくりぃむさん 40代・ママ 女の子10歳)
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