「望みはこれに書いておくといいよ。きっとかなうから」亡くなったおばあちゃんからもらった日記に、願いごとを書いた光平。もう一度おばあちゃんに会いたい、のぞみ号にまた乗りたい、お父さんとお母さんが仲直りしてほしい……。日記に書くと、ふしぎなことにその願いごとがかなっていく。
小学校三年生のときに水泳教室でおぼれてから、「オボレンジャー」というあだ名がついた光平は、今年こそは泳げるようになりたいと願う。そこで日記に書き、自分なりに練習をして夏休みの水泳教室に挑んだ。ところが、練習の成果はなく1メートルも泳げなかった。
そんなある日、公民館で家族と離れて暮らしているというおじさんに出会った。光平はおじさんの「ふるさとに帰る」という願いも日記に書いてあげることにした。
そして、光平にはどうしてもかなえたいある一つの願いがあった……。
日記を通じて大切なこと学び、成長していく少年の姿を描いた夏の物語。
おばあちゃんから「書くと望みがかなう」日記帳をもらった光平。両親に仲直りしてほしい、泳げるようになりたい。そして、光平にはどうしても実現させたい願いがありました。
言霊の様に、自分で口にしたことや、文字に起こしたことが現実になる不思議な日記。
光平が嘘にしないために書き、自分で願いを叶えていく。
言霊というのはあるけれど、その背景には彼自身の努力があり、その努力と、こうなりないと強く願うことにより、実現していくことができる。そう訴えかけるお話なのだと思いました。
(ぼんぬさん 40代・ママ 女の子7歳、女の子2歳)
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