有名なグリム童話の決定版といっていい絵本です。中部ヨーロッパの暗い森や古いお城の雰囲気を、 イマジネーションを誘う美しい絵でお楽しみください。この画家の代表作と言われる ロングセラー絵本です。
『白雪姫』はいろいろな人が絵本にしていますが、子どもに伝えるというよりも自分の世界に白雪姫の物語を取り込んで、個性とオリジナリティで別世界を創作している作家もいます。
いわさきちひろ、アンジェラ・バレット、そして今回はナンシー・エコーム・バーカート。
それほど、『白雪姫』は触発される物語なのでしょうか。
バーカートの絵は、独自の舞台劇のようであり、白雪姫の物語をモチーフにした絵画集のようであり、少し魔力を感じるような奥深さを感じます。
物語の展開にあえて距離を置いて、描かれた絵の中には様々な動物がいたリ、小人たちを個性的に描いて、単なる物語ではなく、何かを言いたげな描写が駆使されています。
表紙の絵にしても、これが『白雪姫』?と思わせるし、魔法の鏡はタイトルページにしか描かれていません。
物語と絵をあえて一緒にせず、今までみた『白雪姫』にはなかった重厚感。
『白雪姫』がシンフォニーになったようで、圧巻でした。
(ヒラP21さん 50代・パパ 男の子15歳)
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