「せかい童話図書館(24) てんぐのかくれみの」 みんなの声

挿絵が、とても楽しくて、おはなしの内容も面白かったです。
ひこいちは機転が利いて、最初のずるいお侍さんをやっつけたときは、痛快だと思いました。
後のいたづらは、ちょっと過ぎる感じですが、
村の人たちは笑って許してくれてよかったです。
このお話は彦一ばなしの中の一つという事ですが、
他のお話も面白そうですね。

賢い子供の彦一は村の役に立つ知恵も出すものの、まだまだ悪戯盛りということで、怖いもの知らずなのか天狗を騙して隠蓑を手に入れます。
その隠蓑を使って様々悪戯をするわけですが、悪事がバレた時の村人の様子がいいですね。叱りつけるようなこともなく実におおらかで、彦一が村の子として可愛がられているのだろうと思いました。

お馴染みの「てんぐのかくれみの」です。騙された天狗がちょっと可愛そうになりました。とんちのひこいちは、賢いし相手の気持ちをよく観察して弱点をよく知った上での行動だったと思いました。かくれみのをお母さんに燃やされてしまったのは、凄く残念に思いました。

ひこいちは「とんちのひこいち」と評判の賢いこども。
悪い侍をぎゃふんと言わせたり、村人のみんなが困っている大岩をどかしたり（すべてひこいちの知恵で）、知恵は力だなと感心しました。
ところが、ひこいちはまだこども。てんぐをだまし、てんぐのかくれみのを使って、いたずらを始めます。
ラストはやはりみんなにいたずらがばれてしまうのですが、大人たちの反応がおおらか
で読後感がよかったです。度が過ぎたいたずらはやめてね。