「ねこと王さま」 みんなの声

表紙のカラフルでおしゃれなイラストに惹かれ、手にとりました。
ともだちのネコと、１２人の召使と一緒に立派なお城で暮らしていた王さま。ある日、日を吹くドラゴンのせいでお城が火事になり、召使はやめてしまいます。王さまは小さい家に引っ越すことに……。
王さまは一人では何もできないので、有能なネコにひとつひとつ教わって庶民の生活の知恵を身につけていきます。
ロイヤルとかキングとかなのついたものにこだわる王さまがかわいかったです。

課題図書の一冊。
子供も感想が書きやすそうと言っていました。
楽しめたのも楽しめたようでよかったです。
タイトル通りねこと王さまのほっこりしたお話でした。
ねこの方が頼もしい…（笑）？
王さまの城がいきなり序盤で燃えたのにはびっくり。

ドラゴンにお城を焼かれて、街の家に住むことになったねこと王様。
王様は生活力がないけれど、感受性豊かで、心優しい。
ねこは人間の言葉を話すことは出来ないけれど、実務能力が抜群。
二人の生活は、ねこが王様を優しくリードしてあげることで、穏やかに進んでいきます。

王様なのに使用人は全ていなくなってしまい、王様を王様として知っている人はおらず、王様としての仕事もない。
これって王様なの･･･？　と思うような流れではあります。
けれど、王様が自分なりに出来ることを増やし、ねこと幸せそうに暮らしている様子は、何だかほっこりしますね。

中学校の部の課題図書に選ばれていますが、文体だけを考えると小学校の中学年位でも充分楽しめる内容です。
これをいかに深く読み取り、感想文を書いていくか。
とても興味をひかれる作品ではあります。