お話をせがまれて奮闘するお父さんの姿が目に浮かんでくる、父と子のやり取りが面白い物語です。
少し読み聞かせに飽きたルルくんは、お話に慣れていないお父さんに注文を付けます。
お父さんはなれないながらも、ルル君をモデルに様々な創作話を始めます。
素晴らしいところは、ルル君のことを知っていなければ作れないお話ばかり。
子どもは自分のことを知っててくれることで父親に安心感を持つのですね。
女性の佐野洋子さんが書いているからこそであって、このラインはかなりハードルが高いのです。
ルル君の日ごろの振る舞いを踏まえて、創作話をするお父さん。
ルル君も納得するだけの父と子の会話がありました。
アッ、肝心の話の内容を書いていません。
お父さんには、このような読み方も良いのではないかと思います。
父親にお薦めの本です。