「あいたい あいたい あいうえお」 みんなの声

おくはらゆめさんのイラストにひかれ、手に取りました。
「あのこにあえないあいうえお」「あのこにあいたいあいうえお」と、リズムの良い文章で、声に出すと心地よい絵本です。
おくはらゆめさんの描く動物たちのイラストが、温かくてかわいくて、ほっこりしました。特に動物たちの寝姿のページ、最高です。
文章は縦書きなのに、ページが左開き（左綴じ）なのは、どうしてでしょうか？ページをめくるのに、不思議な感じがしました。

この絵本は、雨の日のお話ですが、会いたいのに会えない気持ちがよく描かれています。
そして、会えた時の喜びも。
コロナ禍の今、会いたくても会えない境遇に少なからず誰もが感じてきたのではないでしょうか。
共感できる人も多い絵本に思いました。

キリンさんとあえた　時の　感動！
あ！　いうえおー！
本当にうれしい気持ちが伝わります
雨が降ってあの子に会いたいけれど・・・　

あいたいきもちは　どこからくるの？　
あたま？　おなか？　むねのなか？

この言葉も好きです
みんなの期待感が現れていて
てるてるぼうずさん５つもつるしてる・・・

あさがきた！　晴れている
みんなで楽しいキャンプ楽しんで　　きりんさんと
あなたといっしょに　あいうえお　　いとでんわもいいね〜

雨の日、お友だちに会いたいのに会えない気持ちが、とてもリズミカルな文章で表現されていました。
文章自体はとても軽快なので、どんどんページをめくることができる内容でした。けれども、その言葉には、不思議と寂しい気持ちやつまらない気持ちなど、さまざまな気持ちがのせられていたように感じました。
素敵な絵本でした。

なんて心を揺さぶる本なのでしょうか。
まだ子どもは8ヶ月なので意味は分かっていませんがとにかく母が感動しました。
誰か思いそして会いたいという願いが暖かくじんわり感じられる本です。
そして会えたときの言葉にできない喜びを優しい絵と優しい音の文章が伝えてくれます。
コロナ禍にこそ読みたい一冊です。

　聞かせ屋。けいたろうさんのエピソードを伺い、ますます伝えたいと思った気持ちです。
　コロナウイルスで会いたい人に会えない、そんな気持ちを代弁する絵本。
　何度も読み聞かせ、絵を描いて作り上げる過程で、おくはらゆめさんの夢いっぱいの動物たちが登場です。動物たちはあとの見返しで紹介されていますが、よく考えてあるのですね。

あいうえおのリズムにのって、友だちたちに会いたい気持ちがしみてくる言葉遊びです。
雨の日には会えないから寂しい気持ちと、明日は会えるだろうという期待感がいっぱいです。
晴れた日には、みんなと会えてうれしさいっぱいです。
でも、リズムを楽しむ絵本としては、数か所リズムがこわれる所があるのが気になりました。
印象づけるために考えられた所か、そうでないのか、ちょっと気になりました。

あめ　あめ　あめ　きょうも　あめ。
連日の雨に、サイやトラは家の中でもじもじしています。
雨が降っているから、会いたい人に会えないのです。

晴れたら、会えるのに。
山のてっぺんで会えるのに。

あしたは　あえる　あいうえお
あしたは　きっと　あめ　あがる

そう信じて眠った翌朝は、晴れ。
やっと会えたみんなの顔は、喜びではちきれそうです。


会いたくても会えない気持ち。
コロナに脅かされている現代の世の中で、みんなが抱いている気持ちですね。
雨はいつか止むけれど、コロナはいつ止むのでしょう。
会いたい時に会えていた数年前が、懐かしいです。

年齢性別問わずに、誰もが共感できる絵本だと思います。