このお話は、随分前に目にしたことがあります。
母になり、こういう形で再会できるとは、思ってもみませんでした。
ヨーロッパ(東欧・北欧)中世の頃でしょうか。
貧農(農奴)の苦しむ時代。
食べるのものも底を尽き、森へ、苺や胡桃を探しに出かけた女の子。
今日は運悪く、ひとつも見つかりません。
森で、不思議なおばあさんに出会って、お鍋をもらいます。
お鍋を使う時の約束の言葉を教えられ、家へ帰った女の子は…。
オートミールのポリッジの説明をしようとしたら、「あ〜おかゆね。」とあっさり息子。
さて、夢のような鍋を手に入れた母子。
娘の留守に待ちきれず、おかあさんが調理をしたは良いけれど、ここから先は、「うわ〜〜〜〜〜。」でした。
オートミールの熱い海の中、喜々としてそれぞれの器ですくい上げ食べている村人の様子に、「良かった」と息子。
このお鍋ひとつで、村人みんなが救われたんですね。
色彩の数を抑えた絵が、また当時のひもじさを良く伝えていました。
「始めより終わりを忘れたら恐いんだな。」とポツリと息子。
当時の人々の願望の詰まったようなお話でした。