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しずかな日々」 みんなの声

しずかな日々 作:椰月 美智子
出版社:講談社 講談社の特集ページがあります!
税込価格:\1,540
発行日:2006年10月02日
ISBN:9784062135870
評価スコア 4.14
評価ランキング 26,008
みんなの声 総数 6
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  • 椰月(やづき)美智子さんのことは、この『しずかな日々』という作品を読むまで、
     もっといえば田村文さんが『いつか君に出会ってほしい本』で紹介していて、初めて知った。
     デビュー作『十二歳』で第42回講談社児童文学新人賞を受賞(2002年)、
     そのあと2006年に発表した『しずかな日々』で第45回講談社児童文芸賞と
     第23回坪田譲治文学賞をダブル受賞している。
     つまり、これらの作品でいえば児童文学者ということになるのだが、
     その後の著作をみていくと大人向けの作品も書いているから幅広い。
     この『しずかな日々』も小学5年になった「ぼく」が主人公であるから、児童文学の範疇だとは思うが、
     視点は「ぼく」が大人になってその頃を振り返る回想になっているから、
     大人の読者もきっと感銘を受けるはずだ。
     何故なら、どんな大人にも小さかった頃の自分がいるのだから。

     小学5年の新学期が始まって、それまでおとなしかった「ぼく」に突然話しかけてきた男子がいた。
     彼の名は押野君。実にのびやかな元気のいい男子。
     押野君に誘われるまま、「ぼく」は初めて草野球をすることになる。
     「ぼく」の父は生まれて間もなく亡くなった。なので、母と二人の生活だ。
     その母がなんだか奇妙な仕事を始めて、「ぼく」は母の父親、つまりはおじいさんの家で
     二人で暮らすことになる。
     おじいさんが暮らす、大きな、古い家。
     そこで「ぼく」はなんとものびやかな時間を暮らすことになる。

     何か事件が起こるわけでもない。書かれているのは、もしかしたら誰もが経験したかもしれない、
     小学生の頃の夏休みの時間。
     でも、どうしてだろう、とっても懐かしい、けれど、それは戻っては来ない日々でもある。

    投稿日:2024/10/30

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  • これはひじょうに心地よい本です

    しずかな日々を読ませて頂いて、とても感動しました。これはひじょうに心地よい本です。私はこれまで生きてきて、しずかな日々がどんなに大切かということを痛感しています。人生において、しずかな日々はダイヤモンドのように光っています。そのことをしっかり感じさせてくれたと思います。

    投稿日:2022/06/21

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  • 人生、毎日は意外としずかに過ぎていくもので、そうドラマチックなことはそうそうない。
    そのしずかな日々にこそ、愛おしさが溢れている。
    過ぎ去ってみれば、それは輝かしくさえ思える。
    本としての物語だからって、何か劇的なことが起こる必要もない。
    子供にだって、反抗的な子もいれば、物分かりの良い子もいれば、現状を受け入れざる負えない子もいる(良い子として心を押し殺している場合だってある)。
    私はこの物語はこの物語で、「しずかな日々」として素晴らしいと思った。

    投稿日:2020/04/20

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  • 人生は劇的ではない

    • みちんさんさん
    • 30代
    • ママ
    • 愛知県
    • 女の子6歳、女の子4歳、女の子0歳

    淡々と、タイトル通りにしずかな日々って思える話でした。
    いやー、たしかに劇的な人生ばかりではないのでしょうけど。
    これはこれでいい話なのだと思うのですが、私の好みとしては…。
    友達の押野くんがめっちゃいいこですねー。

    投稿日:2017/10/31

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  • ひと夏の物語

    いわゆるひと夏の物語パターン。男の子編。現代軸(異世界に紛れ込むファンタジー軸も多いので分けてみた)
    夏休みを主にしたお話は大好物でよく読むが、比較対象がたくさんあるだけに辛口になってしまう。

    お話は男の子らしくて一気に読んだが、薄っぺらく琴線に触れてこなかった。
    人生は劇的ではない。
    言いたいことはよくわかるし良いのだけど、もうひとひねりないと生きてこないんじゃないかなあ。
    主人公の気持ちも丁寧に描いているが、使い古された舞台と夏休みの出来事に目新しさがなく、どうしてだろう深く潜っていけなかった。

    『西の魔女が死んだ』に代表される、田舎の生活で子供本来の力が目ざめていく、みたいなことを描きたかったのだろうか。それにしてはためらいがなさすぎ、なんでも受け入れられる良い子になってしまっている。
    こんな子がいたら、私なら本心がどこにあるのか要観察です。

    おじいさんと押野がいいキャラクターで、時々笑いが漏れた。

    投稿日:2016/03/07

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  • 自分を生きる

    突然、自分の祖父だという人の家で生活することになったえだいち。
    父親を知らず、母親とも別れることになったえだいち。
    夏の断片から語られるえだいちの生活ですが、複雑な環境にも関わらず、祖父との生活、友だちたちとの交友がとてもきらめいていました。
    タイトル通り、劇的な日々があるわけではないけれど、自分の境遇を受け止めて、淡々と生きることほど素晴らしいことはないのだと感じました。

    投稿日:2015/03/08

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