「Qはせかいいち」 みんなの声

屋根裏に住む世間知らずのネズミQ。
唯一の友達が口を利かない人形のマリィ。
そんな世界でQが繰り広げる夢物語は、Qの孤独感を表現していて、おかしいくらいに悲しくも見えました。
そんなところに現れたネコは、あまりに現実的でした。
ネズミのQの滑稽さがなぜだか物悲しく見えたのは、あまりに一人ぼっちだからでしょうか。
偶然にも見つけたマリィの言葉が、Qに新たな世界を作ってくれました。
お話は面白いのに、地味に感じるのは、閉鎖的な世界だからでしょうか。
東逸子さんの絵が冴えわたっています。

読み聞かせ仲間から「絶版になってるけど素敵な絵本があるよ」と教えてもらったのが、この絵本です。
幸運にも図書館にありましたので、早速かりてきました。
まず、絵が美しい。
文章はとても静かな雰囲気で、「素敵な絵本」と呼ぶにふさわしい絵本だと思いました。
ねずみのＱと人形のマリィがおりなす偶然の奇跡、感動的でした。
昔の絵本だからでしょうか。
単語が少し難しいので小さい子には難しいかもしれないです。

20代の頃、自分の為に買ったものです。クラッシックドールに憧れていた事もあって、東さんの絵には、魅了されます。

息子は小さい頃、カエルやネズミの出てくるものが大好きで、この絵本も見ていました。張り切ってヒーローになって活躍しているところと、淋しそうにシュンとしている落差がなんとも“もぞこい”（かわいそう、いじらしいという意味の方言です（＾＾ゞ）でも、最後は安心しちゃって、ホッとします。

絶版との情報もあり、どうなんでしょう？是非、みなさんにも見てほしい絵本なのですが・・・