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信じ難いお話です。 ー北越雪譜よりーというサブタイトルがついていますので、こういうお話が集まったものの中の一つなのでしょう。 雪深い季節に、谷底に落ちた男の人が、道を捜して彷徨いたどり着いた洞穴。 ほんのりあたたかい中へ入ると、そこにはくまが・・・・・・。 冬眠期だったので、手を出さなかったのでしょうか? それとも、男の人の必死で願う様子が伝わったのでしょうか? 読み進めると、手のひらの蜜まで分けてもらい、しばらく一緒に洞窟の中で生活した様子。 男の人の匂いに、くまも慣れたのでしょうか? こうなると、男の人への殺意などくまに感じません。 そして最後には、人間の世界への帰還の道まで導かれ、もはやこれは、くまが男の人を人間と認識していたんだという事ですね。 そして、くまに優しいこころがあると信じたくなります。 まさに、お話に残る奇跡の実話ですね。
投稿日:2015/10/10
表紙の作り方がとても素敵で、インパクトがありました。 原作の「北越雪譜」というのを調べてみました。 江戸後期における越後魚沼の雪国の生活を活写した書籍で、 いろいろな角度からの雪国のことがまとめられており、雪国百科事典ともいえるそうです。 この本は江戸時代テンポ8年に出版されて、当時ノベストセラー本だったそうです。 びっくりしてしまうのは、書いたのは学者さんではなくて、貿易系の仕事や質屋をやっていた(たぶん金持ちの)いち商人だったこと。 この作品は、その人が聞いたことのあるの雪国に伝えられている民話の1つなのでしょうね。 伊藤秀男さんの絵の表現の仕方がとっても素敵です。 ただ、タイトル通りムサイおじさんがくまに助けられた時の話を描いているだけなので、物語としてはいささか盛り上がらなかった気がします。
投稿日:2014/05/16
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